研究課題/領域番号 |
08264243
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉県がんセンター |
研究代表者 |
崎山 樹 千葉県がんセンター, 研究局, 局長 (30260243)
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研究分担者 |
中川原 章 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 部長 (50117181)
近藤 和博 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 研究員 (60221983)
中村 洋子 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 研究員 (60260254)
尾崎 俊文 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 研究員 (40260252)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | DAN / ゲノム遺伝子 / Two-hybrid法 / 神経分化 |
研究概要 |
1.ヒトDANゲノム遺伝子のクローニングと構造解析 P1ライブラリーのスクリーニングを行うことにより、最終的にヒトDAN遺伝子を含むゲノムDNA(約20kb)をクローニングし、全塩基配列を決定した。また、ラットのゲノム遺伝子(約15kb)については、その上流配列に、DAN遺伝子発現を正および負に制御する領域を、-55〜+118および--1232〜-636にそれぞれ同定するこができた。神経芽細胞腫51例につき、RT-PCR-SSCP法によりDAN遺伝子の変異の有無を検索したが、現時点では検出されていない。 2.DAN発現と神経突起形成分化能の関係 神経芽細胞腫株RTBM1やSY5Yをレチノインで7日間処理すると神経突起の伸長が誘導される。DANmRNAの発現量は、この神経細胞分化時に上昇することを見い出した。SY5Y細胞でDANを強制発現させたクローンを作成した。これらの細胞では、レチノイン酸添加により神経突起伸長が親株に比べてより容易に起こること並びに飽和密度が低下することが観察された。 3.Two-hybrid法によるDAN結合タンパク質に対応するcDNAのクローニング ラット肺由来のcDNAライブラリーを用い、酵母のTwo-hybrid法により、DANタンパク質に結合するタンパク質cDNAの検索をい、582アミノ酸をコードする新規遺伝子(DA41)を得た。DA41mRNAの発現はG1とS期の間で顕著に上昇していた。また、3Y1細胞を各種の発がんウイルスで形質転換した細胞でその発現を調べると、v-src,v-mos,SV40でがん化した細胞では親株に比べて同等であったが、v-Ha-rasによるものでは抑制を受けていることが判明した。そこで、v-Ha-ras-3Y1細胞にDA41を強制発現させたクローンについて細胞特性を調べた。その結果、DA41過剰発現株では細胞倍加時間の延長、細胞飽和密度の低下のみならず、軟寒天培地中でのコロニー形成能の低下が見られた。また、これらの細胞では形態的にも細胞は扁平化し、接触阻害を受けることが判明した。
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