研究課題/領域番号 |
08265220
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上代 淑人 東京工業大学, 生命理工学部, 寄附講座客員教授 (90012690)
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研究分担者 |
小出 寛 東京工業大学, 生命理工学部, 寄附講座教員 (70260536)
佐藤 孝哉 東京工業大学, 生命理工学部, 寄附講座教員 (20251655)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1996年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | Ras / 細胞内シグナル伝達系 / GTP結合タンパク質 |
研究概要 |
Ras蛋白質を介するシグナル伝達系は、繊維芽細胞では細胞増殖、褐色細胞腫PC12細胞では神経分化に関与している。血球細胞においても、RasはIL-2、IL-3などのサイトカインや、T細胞レセプターからのシグナル伝達系で分子スイッチとして機能している。血球系細胞のシグナル伝達に関しては、IL-3依存性BaF3細胞由来の細胞株を用いて、Rasを介する系の活性調節機構および生理機能の解析を行った。まず、IL-3刺激によってJNK1が活性化されることを見出した。さらにドミナント-ネガティブ変異型Ras(S17N)を誘導発現させるクローンを用いて、この系へのRasの関与を示した。しかし、ERK2の場合とは異なり、活性変異型Ras(G12V)のみではJNK1の活性化は認められず、第二のシグナルが必要である可能性が示唆された。次に、IL-3刺激によるRas活性化における、グアニンヌクレオチド交換反応促進因子mSos1の関与を検討した。mSos1の触媒領域を欠損したドミナント-ネガティブ変異体を誘導発現するクローンを樹立し、IL-3レセプター刺激によるRas活性化への影響を検討した。その結果、ドミナント-ネガティブmSos1変異体は、IL-3依存的なRasとその下流で機能しているRafやMAPキナーゼの活性化を抑制した。従って、IL-3レセプターからのシグナル伝達系においても、チロシンキナーゼレセプターの場合同様、mSos1が重要な機能を担っていることが示唆された。 また、Swiss3T3細胞、HEK293細胞などを用いて、Rasを介するシグナル伝達系に対するRacやRalの各種変異体の効果を検討し、これらがRasの下流で機能していることを支持する結果を得た。さらに各種レセプターを介するJNK1の活性化を指標として、Rasと各種低分子量GTP結合タンパク質とのクロストークを検討した。これと関連して、Cdc42に結合するACKチロシンキナーゼの温度変化に伴うリン酸化や、アダプター分子Grb2との結合を明らかにした。
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