研究課題/領域番号 |
08266101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松田 彰 北海道大学, 薬学部, 教授 (90157313)
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研究分担者 |
綿矢 祐佑 岡山大学, 薬学部, 教授 (90127598)
堀田 清 北海道医療大学, 薬学部, 助教授 (50181540)
周東 智 北海道大学, 薬学部, 助教授 (70241346)
影近 弘之 東京大学, 薬学部, 助手 (20177348)
佐々木 琢磨 金沢大学, がん研究所, 教授 (90109976)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
1996年度: 13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
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キーワード | 生体高分子 / 代謝拮抗剤 / ハリコンドリンB / タキソ-ル / レチノイド / ネオカルチノスタチン / サイクリックADPリボース / アポトーシス |
研究概要 |
本年度の研究で以下のことを明らかにした.昨年度合成した固形がんに優れた活性を示す3'-C-ethynyluridine (EUrd)および-cytidine (ECyd)の構造-活性相関を調べた。核酸塩基部を変換したエチニル体では活性が、cytosine>uracil>adenine>5-F-cytosine=5-Furacil>>thymine=guanineの順になった.一方、糖部置換基はアセチレン体が最も活性が高く、プロピン、ブチンにするに従い活性は減弱し、ビニル、エチル体はほとんど活性を示さなかった.新規ネオカルジノスタチンの10員環アナログの合成に成功した.本化合物はguanine選択的アルキル化を起こし、DNA切断に必須な構造は、単純な交差共役ジエインであることを明らかにした.タキシニンの化学修飾により分化誘導佐用を市示す化合物を得るとともに、光反応生成物がP糖蛋白質の機能阻害活性を有することを見い出した.抗腫瘍性天然物ハリコンドリンBの合成ルートをほぼ完了し、合成中間体のいくつかにcytotoxicな構造を見い出した.サイクリックADPリボース安定等価体であるカーボサイクリックIDPリボースを合成した.細胞分化の特異的調節因子であるレチノイン酸の作用を制御する化合物として、その拮抗物質、作用増強物質を合成し、核内レセプターレベルでの作用であることを明らかにした.PCNDACをリカンドとしたアフィニティークロマトグラフィーより、ATP存在下dCydをリン酸化する酵素を約2000倍に精製した.CNDAC, DMDCおよびaraCはがん遺伝子を導入した形質転換細胞に対しin vitoroとin vivoで異なる抗腫瘍性を示した.特に、CNDACはin vivoでDMDCやaraCに比して優れた活性を示した.これらの化合物に対する腫瘍細胞側の規定因子はdCyd kinaseの酵素活性と細胞内蓄積量であることを明らかにした.FUdRによるアポトーシスの誘導過程でプロテアーゼが関与することを明らかにした.
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