研究課題/領域番号 |
08266201
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
西 信三 北海道大学, 医学部, 教授 (20001894)
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研究分担者 |
松浦 栄次 北海道大学, 医学部, 助手 (20181688)
小山 芳一 北海道大学, 医学部, 助手 (90186841)
酒井 正春 北海道大学, 医学部, 助教授 (50162269)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1996年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 発生工学 / α-フェトプロテイン / 糖鎖 / 実験的甲状腺炎 / がん性変化 / 免疫抑制活性 / レクチン / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
1.AFP糖鎖の組織特異性およびがん性変化の解析 C_<57>BL_6マウスよりヒトAFP cDNAおよびβ-actin promoter/enhancerを用いて作製したヒトAFPを恒常的に産生するトランスジェニックマウス(TG-3)の種々の組織細胞を培養し、培養上清中のAFPのアイソフォームを4種類の異なるレクチンを用いるレクチンアフィニティー電気泳動で解析した。ConA、LCA、E-PHA、およびallo Aの4種類レクチンを用いた電気泳動で、肝臓、脾臓、脳、腎臓、肺、心臓由来のAFPにそれぞれ数種類のアイソフォームが確認され、組織により微細に糖鎖構造が違うことが明らかになった。肺がんでは、AFPの糖鎖にフコース残基が付加されることによるがん特異的なphenotypeの変化が確認された。 2.実験的甲状腺炎モデルを用いたAFPの免疫抑制作用の解析 TG-3マウスおよび対照マウスの足踵および下腿皮下に、精製ブタ甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)とアジュバントとのエマルジョンを免疫し甲状腺炎を惹起した。甲状腺炎の発症の有無を組織学的に判定した。また、TG-3マウスおよび対照マウス脾細胞のin vitroにおける各種mitogenに対する幼弱化を、^3H-thymidineの細胞への取り込み量で調べた。TPOを3回免疫した対照マウス8匹中7匹で、弱〜中程度の単核球の湿潤を伴う甲状腺炎が認められたが、TG-3マウスでは8匹中1匹にのみ発症が認められた。AFPは、対照およびTG-3マウスの脾細胞のPHAによる幼若化を濃度依存的に抑制した。しかし、TG-3マウスの脾細胞のPHA応答は対照マウスに比し有意に低下していた。
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