研究課題/領域番号 |
08266211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
五十嵐 一衛 千葉大学, 薬学部, 教授 (60089597)
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研究分担者 |
柏木 敬子 千葉大学, 薬学部, 助手 (80169424)
白幡 晶 城西大学, 薬学部, 助教授 (50150107)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ポリアミン / ビスエチルポリアミン誘導体 / 抗がん効果 / ポリアミン輸送 / アンチザイム |
研究概要 |
1.種々のジベンジル、トリベンジルトリアミンを合成し、その抗増殖効果をマウスFM3A細胞培養系を用いて検討した。その結果、抗増殖効果はトリベンジルアミン>ジベンジルアミンの順であり、かつNH_2(またはNH)基間のCH_2基の長さは長い方がより強い抗増殖効果を示した。すなわち、トリベンジルホモスペルミジンが最も強い抗増殖効果を示した。現在、その作用機作を検討中であるが、ビスエチルポリアミン誘導体と同様に細胞内に過剰蓄積し、蛋白質合成を阻害することがその主作用であると考えられる。 2.ポリアミンが蛋白質中に共有結合で唯一存在する蛋白質が蛋白質合成開始因子eIF-5Aであり、ポリアミンはデオキシハイプシンとして存在する。このeIF-5Aは細胞増殖の必須因子で、ParkらはN^1-guany1-1,7-diaminoheptaneが細胞内のポリアミン含量を減らさずにeIF-5Aのデオキシハイプシン化のみを減少し、細胞増殖を低下させると報告している。私達も選択的にデオキシハイプシン化を阻害する物質を探索し、デオキシスパーガリンがポリアミン生合成酵素よりもデオキシハイプシン合成酵素を強く阻害し、eIF-5Aのハイプシン化を阻害することを明らかにした。 3.ポリアミンが血管拡張を引き起こすので、各種イオンチャンネルに対するポリアミンの効果を検討した。スペルミンは0.5mMで、Type NのCa^<2+>チャンネルと、Ca^<2+>により活性化を受ける電位依存のK^+チャンネルに強い親和性を有していた。ポリアミンの血管拡張に両チャンネルがどのように係わっているか検討中である。
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