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NK1.1^+T細胞による抗腫瘍免疫制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 08266212
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関千葉大学

研究代表者

荒瀬 尚  千葉大学, 医学部, 助手 (10261900)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードNKR-P1 / FcRγ / NK細胞 / IFN-γ / Th_1 / Th_2
研究概要

NK1.1^+T細胞は、腫瘍細胞に対してパ-フォリンやFasを介した細胞障害性を示すばかりでなく、様々なリンフォカインを産生することから、抗腫瘍免疫の制御細胞としても重要であると考えられる。特に、NK1.1分子はNK細胞の抗原レセプターと考えられるNKR-P1分子の一つであることから、NK1.1^+T細胞はT細胞抗原レセプターとNK細胞抗原レセプター双方を持つ細胞である。そこで、NK1.1^+T細胞のリンフォカイン産生におけるNK1.1分子の機能を解析したところ、IFN-γの産生機構に重要な役割を担っていることが明らかになった。つまり、NK1.1^+T細胞はT細胞抗原レセプターからの刺激によって、IL-4を強く産生するのに対して、NK1.1分子からの刺激に対しては、IFN-γを優位に産生することが明らかになった。従って、腫瘍細胞のある種の糖鎖を認識するNKR-P1(NK1.1)分子が、抗腫瘍免疫応答においてNK1.1^+T細胞の機能を制御している可能性が考えられた。さらに、NKR-P1分子のシグナル伝達機構の解析を行った結果、NKR-P1分子には、いままで、Fcレセプターのシグナル伝達のみに重要な役割を担っていると考えられてきたFcRγ鎖が、NKR-P1分子に会合していることを明らかにした。さらに、FcRγ鎖欠損マウスよりNK細胞を採取してその機能解析を行ったところ、FcRγ鎖欠損マウスのNK細胞は、NKR-P1のシグナル伝達が欠如していることが明らかになった。以上より、NKR-P1分子は、ユニークなシグナル伝達機構を持ち、NK1.1^+T細胞およびNK細胞の機能制御において重要な分子であると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Onoe,K.: "Influence of graft versus host reaction on the T cell repertoire defferentiating from bone marrow precursors following allogeneic bone marrow transplantation." Transpl.Immunol.(in press).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Yamazaki,T.: "A shift from negative to positive selection of autoreactive T cells by the reduced level of TCR signal in TCR-transgenic CD3ζ-deficient mice." J.Immunol.158. 1634-1640 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Saijo,K.: "Crucial role of Jak3 in negative selection of self-reactive T cells." J.Exp.Med.185. 351-356 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Aoe,T.: "Pronounced requirement of CD3ζ-mediated signals for development of immature rather than mature thymocytes." Int.Immunol.8. 1055-1066 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Arase,H.: "IFN-γproduction by natural killer cells and NK1.1^+T cells upon NKR-P1 cross-linking." J.Exp.Med.183. 2391-2396 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Arase,N.: "Mitogenic effect of HIV-infected human T cell lines on mouse B cells mediated by surface immunoglobulin." Clin.Exp.Immunol.103. 24-29 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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