研究課題/領域番号 |
08266224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
大野 貴敏 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (60281052)
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研究分担者 |
西本 裕 岐阜大学, 医学部, 助手 (20208234)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ユ-イング肉腫 / キメラ遺伝子 / がん遺伝子 / 遺伝子治療 / アンチセンスオリゴ / リボザイム / EWS遺伝子 / 転写因子 |
研究概要 |
ユ-イング肉腫の約90%の症例にキメラ遺伝子EWS-Flilが発現するが、今年度はこのEWS-Flilに対するアンチセンスオリゴDNAとハンマーヘッド型リボザイムを作成し、その抗腫瘍効果を検討した。 1 EWS-Flilに対するアンチセンスオリゴDNAのユ-イング肉腫細胞に対する抗腫瘍効果の検討EWS-FlilのmRNAに特異的に結合させるため、アンチセンスオリゴはキメラ遺伝子のfusion pointを含むように設計した。リン酸基の酸素原子の1つをイオウ基に変えたいわゆるフォスフォロチオエ-ト型オリゴヌクレオチド17merを合成し、HPLCにて精製した。 (1)FITCでラベルしたオリゴをEWS/Flilを発現するユ-イング肉腫細胞(TC135D)にリポゾームと共に導入し細胞内に移行していることを確認した。 (2)オリゴDNAを最終濃度0.1-10μMの範囲で細胞に投与し、MTTアッセイにて細胞増殖抑制能を検討した。細胞増殖速度はアンチセンスオリゴの濃度依存性に減少し、10μMにて3日間培養後実験群の細胞数はコントロール群の約40%にまで減少した。 (3)細胞よりRNAを抽出し、RT-PCR法によりキメラ遺伝子の発現変化を調べたところ、アンチセンス群で、有意に減少していた。また、蛋白の発現もFli-l抗体を用いたウエスタン法にて調べ、同様の結果を得た。 2 リボザイムのユ-イング肉腫に対する抗腫瘍効果の検討 キメラ遺伝子のfusion point近傍を切断するハンマーヘッド型のリボザイムを3種類作成。また、それぞれのリボザイムについてターゲットとなるオリゴヌクレオチドを合成し切断活性を検討した。その結果、2種類のリボザイムに切断活性を認めた。 今後in vitroで効果のあったアンチセンスオリゴおよびリボザイムを担癌ヌードマウスに投与し、より臨床応用に即した研究を進めていきたい。
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