配分額 *注記 |
35,500千円 (直接経費: 35,500千円)
1999年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1998年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1997年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1996年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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研究概要 |
18ヶ所の染色体領域に存在する22ヶのDNA多形成マーカー座におけるLOHをマーカーとして、プロスペクティブ研究として術後5年以上経過した乳癌504症例についてLOHの有無と再発および生存率との関係を比較検討した。 (1.乳癌術後再発率との関連)乳癌手術患者(他病死、重複患者は除く)504例を対象に各染色体欠失(LOH)と術後再発との関連についてKaplan-Meier法、Log rank検定を用い検討した。乳癌504例中再発108例であり、平均観察期間は69.0か月(2-111か月)であった。再発率に関しては、3p25.1,8p21-22,13q12,17p13.3,22q13の各々の領域に欠失を認めた症例で、高頻度に術後再発の起こることが判明した。 (2.乳癌術後生存率との関連)対象504例中癌病死亡は63例であり、再発率と同様に検討した結果、1p34-35,13q12,17p13.3,17q21.1,3p25.1,8p21-22の6領域について各領域に欠失を認めた症例で癌死による術後生存率の低下を認めた。多変量解析ではt(腫瘍経),n(リンパ節転移) 同様1p34-35,3p25.1,17p13.3のLOHが独立した予後因子であった。各領域各々のRetentionに対するLOHの死亡に関する相対危険度は1.8-5.5倍であった。 (3.n0乳癌の予後因子としての検討)18領域のDNAマーカーを用い228例のn0乳癌症例の健存率との相関を検討した。その結果、1p36(D1S1612),1p34(D1S552)が予後に有意差を生じた。多変量解析において、1p34-36LOH p=0.0117(R.R.=5.8)で独立した予後因子であった。
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