研究課題/領域番号 |
08266267
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
七條 茂樹 久留米大学, 医学部, 助教授 (30080592)
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研究分担者 |
伊東 恭悟 久留米大学, 医学部, 教授 (50125499)
今井 康久 久留米大学, 医学部, 助手 (90268847)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 血清中MAGE-4抗原 / ELISA / C型肝炎ウイルス関連肝癌 / C型肝炎ウイルス関連肝硬変 / B型肝炎ウイルス関連肝癌 / B型肝炎ウイルス関連肝硬変 / アルコール性肝疾患 |
研究概要 |
C型肝炎ウイルス関連肝癌(hepatitis C virus-associated hepatocellular carcinoma,HCC-C)における血清中MAGE-4タンパク質の濃度(n=45,mean=2.160ng/ml)は健常人対照(0.327ng/ml)と較べて有意(p<0.001)に高値を示した。また、C型肝炎ウイルス関連肝硬変(HCV-associated cirrhosis,LC-C)の場合(n=55,1.072ng/ml)も有意(p<0.0001)に高値を示すことが分かった。 血清中のMAGE-4タンパク質陽性率(健常人での平均値+2SDをcut-off値とした)は、HCC-Cの患者の46.7%(n=45)およびLC-C患者の32.7%(n=55)であったが、B型肝炎ウイルス関連肝癌では0%(n=3)、B型肝炎ウイルス関連肝硬変で6.1%(n=49)、アルコール性肝疾患の8.5%(n-47)、および健常人で2%(n=49)であった。また、MAGE-4抗原はHCG RNAとは相関しなかった。これらの事より、肝再生や線維化、あるいはHCV感染によりMAGE-4抗原が出現した可能性は少なく、HCVによる肝炎や肝硬変の一部で、すでに微少癌が発生している可能性が示唆された。 以上のことより、HCV感染者で、血清中MAGE-4抗原量の推移を見ることは、肝癌への移行を予測する上で重要であると考えられ、今後、MAGE-4の発現例が治療後によりどのような経過をたどるのか、また予後との相関があるのか否かを解析する(Cohort study)必要があると思われる。
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