研究課題/領域番号 |
08268216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
茂木 立志 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (90219965)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 分子プローブ / プロトン / チャネル / 呼吸鎖 / 末端酸化酵素 / 動態 / ポンプ / 分光学的測定 |
研究概要 |
大腸菌キノール酸化酵素を末端酸化酵素のモデル系として、呼吸系プロトンチャネルの研究を進め、以下の成果を得た。1)ナノ計測系の構築:プロトンの輸送経路の同定、輸送経路の微細構造とプロトン輸送の動態の解明を目的として、酵素分子表面に導入したアンカーに分子プローブ(pHプローブや光励起性電子供与基)を結合させ、電子移動に伴うプロトン輸送の反応素過程を高時間分解能で解析するためのナノ計測系を構築した。サブμ秒分解能の時間分解分光システムを完成させ、また、サブユニットI-IVのCys残基を全てSerに置換したCys-free酵素を材料としてチャネル出入り口の予想部位にユニークなCys残基の導入を行った。2)酵素複合体の構造:サブユニットIVの置換変異と復帰変異の解析、架橋実験から、本酵素の構造は土壌細菌のチトクロムc酸化酵素に類似していることを明らかにした。また、6Åの反射を示す結晶を得、現在、構造学的にチャネルを同定するために結晶化条件の検討を進めている。3)基質酸化部位の構造と機能:大腸菌酵素は、基質の酸化還元に伴って放出・消費されるプロトンのためのチャネルを備えている。キノール酸化部位(Q_L)の構造特性を明らかにするため、系統的に合成したユビキノン誘導体を用いて置換基の効果を検討した。Q_L部位は2-メトキシ基と5-メチル基の認識部位に立体的な制約を持ち、6-イソプレニル基は結合親和性の増加に関与することを見い出した。一方、高親和性キノン結合部位(Q_H)は、Q_Lとは異なる結合特性を持つことを示した。好気的増殖を抑制するキノンアナログの耐性変異株を取得し、その解析を行った。以上の研究から、サブユニットIIのQ_Lで2電子酸化が起こり、Q_HはサブユニットIの低スピンヘムに逐次的に1電子伝達を行うのみならず、リザーバーとして電子移動を調節することが示唆された。
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