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無症候期のCD-8陽性T細胞によるエイズウイルス増殖抑制とその破壊のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 08269207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

神奈木 真理  東京医科歯科大学, 医学系研究科, 教授 (80202034)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワードHIV-1 / CD8+T細胞 / 複製抑制 / エイズ
研究概要

無症候HIV-1キャリア末梢血CD8陽性T細胞には、HIV増殖を抑制する機能がある。この現象はAIDS発症後は減少しており、明かなCD4陽性細胞数の低下を伴わないことから、無症候期維持に重要な因子介在性の生体防御機構であると考えられている。本研究の目的は、この無症候期に存在するウイルス増殖抑制CD8陽性T細胞の作用機序を明らかにし、AIDS発症時の抑制機構破綻のメカニズムを探ることである。本年度はCD8陽性T細胞による抑制作用のMHC-I拘束性と、標的細胞感受性の関係を解析し、複数あると思われる抑制のメカニズムの個別化を試みた。無症候HIV感染者末梢血リンパ球に試験管内HIV感染を加えると非感染者の末梢血リンパ球に比べウイルス産生量が著しく低かった。試験管内感染を加えた非感染者由来のCD4陽性リンパ球に無症候感染者のCD8陽性細胞を加えるとウイルス産生を抑制することができた。PCR法を用いたHIV複製サイクルの解析では、子孫ウイルスの感染性の低下による再感染の抑制が示唆された。CD8陽性T細胞とCD4陽性細胞を半透膜で隔てるとこの抑制は消失したが、一部の症例では弱い抑制が認められた。更に、標的細胞として細胞株を用いた場合、抑制はクラスI組織適合性抗原(MHC-I)による拘束性を受けるが、標的が末梢血リンパ球である場合、拘束は不完全であった。即ち、CD8陽性T細胞はプライマリ-のリンパ球にのみ作用でき、細胞接触を必要とするメカニズムでMHC-I非拘束性にウイルス増殖をおさえていることが分かった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kannagi,M.: "Dual phasic suppression of viral replication following de novo human immunodeficiency virus type 1 (HIV-1) infection in lymphocytes of asymptomatic HIV-1 carriers." Leukemia. (in press). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] EL-Farrash,M.A.: "Isolation of human T-cell leukemia type I from a transformed T-cell line derived spontaneously from lymphocytes of a seronegative Egyptian patient with mycosis fungoides." Blood. 86. 1842-1849 (1995)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 神奈木真理: "レトロウイルス感染に対する防御機構" 臨床免疫. 印刷中 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 神奈木真理: "抗エイズ免疫治療の展望" 細胞工学. 15. 501-507 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 神奈木真理: "無症候期とCD8細胞" 最新医学. 50. 390-394 (1995)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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