研究課題/領域番号 |
08269232
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
滝澤 剛則 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 室長 (40192158)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | アポトーシス / インフルエンザウイルス / Fas / PKR / NF-IL6 / HTLV-1 / tax |
研究概要 |
研究代表者はこれまでインフルエンザウイルス感染によるFasの転写レベルでの増加に、二本鎖RNA依存性プロテインキナーゼ(PKR)と転写因子NF-IL6が関与している可能性を示唆してきた。ドミナントネガティブ変異PKRを導入した細胞ではウイルス感染によるFasの増加および細胞死が抑制されることからこのことが裏付けられた。また、部分精製PKRがin vitroでNF-IL6をリン酸化することから、ウイルス感染により活性化されるPKRがNF-IL6をリン酸化する可能性が示唆された。アルカリホスファターゼ処理により、ウェスタンブロットで観察されるNF-IL6の2本のバンドのうち高分子のものが消失することから、高分子NF-IL6がリン酸化型であることが判ったが、実際に感染細胞内でPKRがNF-IL6をリン酸化するかどうかは今後の課題として残った。 一方、ドミナントネガティヴ変異PKRを導入した細胞ではFasによるアポトーシスが抑制されることから、PKRがFasのアポトーシスシグナル伝達経路を修飾している可能性も考えられた。このことは、ウイルスがPKRを抑制すると宿主細胞がFasに対して抵抗性を持つようになる可能性を示唆している。藤井助教授(東京医歯大)はHTLV-1のtax発現細胞がFasによるアポトーシスに抵抗性を示すことを報告した。そこで、tax発現のPKRに及ぼす影響を検討したところ、PKRは量・活性ともに減少していた。その際、PKRの安定性およびmRNAの量に変化は認められなかったので、PKRの減少は翻訳段階で起きていることが強く示唆された。PKRはがん抑制性に作用する可能性も示唆されていることから、HTLV-1の発がん性との関連が考えられる。今後はHTLV-1感染細胞やHIV-1のtatの影響も検討する予定である。
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