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NMDA受容体刺激で誘導されるシナプスに局在する高分子の検索

研究課題

研究課題/領域番号 08270216
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関新潟大学

研究代表者

那波 宏之  新潟大学, 脳研究所, 教授 (50183083)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード大脳皮質 / シナプス / 可塑性 / NMDA受容体 / PCR / クローニング
研究概要

中枢神経系シナプスにおける神経伝達は、興奮性アミノ酸のグルタミン酸に主に依存しているが、中でもNMDA型グルタミン酸受容体を介するものは、長期増強(LTP)に代表される伝達効率の変化、並びに発達期のシナプスの再構成や安定化に重要な役割を果たしていると考えられている。本研究では、視覚野皮質神経細胞においてNMDA受容体の特異的な刺激で誘導されるシナプス蛋白、もしくはその遺伝子(mRNA)を複数同定しその機能を知ることにより、NMDA受容体がどの様な分子を通してシナプスの再構成や安定化に寄与しているか探る計画である。
我々は、培養した初代神経細胞を用い、テトロドトキシン存在下でNMDA受容体特異的刺激を実現した。また同時にNMDA受容体刺激を慢性的にAP-5で阻害した群からもRNAを調整した。それらRNAは差分提示PCR法により分析し、NMDA受容体刺激でのみ誘導されるかもしくはAP-5処理で低下する分子を64クローン同定した。このうち5クローンは既知のものと同一であった。他のクローンをRNAブロッテイング法により脳での発現とin vivoのケイレンでの誘導性をもとにとりあえず4クローンに絞りこんだ。そのうちクローン♯55はノザンブットテイグによる推定全長2800塩基のうち2628塩基のシークエンスを終えたところで、この蛋白はセルサイクル蛋白と高い相同性を有し、その発現は脳特異的でNMDAで上昇するので、神経活動依存的な神経分化に関与するのではないかと予想される。一方クローン♯4は推定全長6500塩基のうち4200塩基を終了していて、このタンパクはジンクフィンガーモチーフを複数有していて典型的な転写因子の構造をとっていることが判明している。クローン♯4遺伝子の発現は成長した動物に高いので、NMDA受容体を介したシナプスの可塑性関連遺伝子の発現を調節している可能性が推察される。その他にも自発的発火によるNMDA受容体刺激をAP-5で阻害した群からも5つのクローンがとれているが、時間の問題でその解析は後になっている。このように計画通りクローン複数が取れてきているので、これらの一連の解析によりNMDA受容体を介したシナプスの可塑性の調節機構が明らかになると期待される。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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