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中枢性カンナビノイド受容体の内因性リガンド(アナンダミド)の代謝

研究課題

研究課題/領域番号 08270230
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関徳島大学

研究代表者

上田 夏生  徳島大学, 医学部, 助教授 (20193807)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードアナンダミド / カンナビノイド / アラキドン酸 / マリファナ / 脂肪酸アミド / 加水分解酵素 / 脳 / 眼
研究概要

マリファナの有効成分のカンナビノイドに対する特異的受容体が中枢神経系に存在することがわかっていたが、この受容体の内因性リガンドとしてアナンダミド(アラキドニルエタノールアミド)が脳から単離され、種々のマリファナ様薬理活性を有することが報告されている。アナンダミドはアラキドン酸とエタノールアミンに加水分解されて不活化されるので、この反応に関与するアミド加水分解酵素が注目されている。我々はブタ脳のミクロソーム画分から部分精製した酵素標品を用いて、この酵素がアナンダミド加水分解反応のみならず、その逆反応であるアラキドン酸とエタノールアミンの脱水縮合によるアナンダミドの生成を触媒することを示唆した。そこで、両方向の酵素反応を測定することにより、ラットにおけるこの酵素の臓器分布を調べた。種々の臓器から得たホモジネートを比較すると、肝臓に圧倒的に強いアナンダミド加水分解酵素活性と合成酵素活性が認められた。次いで、脳、精巣、耳下腺などに強い活性が見られた。多くの臓器では、二つの活性は同程度の値を示したが、小腸では合成酵素活性が加水分解酵素活性よりも5倍程度強いことがわかった。しかしながら、小腸ホモジネートののからアセトンで抽出される種々の脂質が、加水分解酵素活性をより強く阻害することを見出したので、アセトンで脱脂したホモジネートを用いてあらためて酵素活性を測定すると、小腸には肝臓に次いで高い加水分解酵素活性が認められた。また、アナンダミドを加水分解することが報告されている脂肪酸アミド加水分解酵素のmRNAの臓器分布をノザンブロッティングで調べると、小腸では肝臓に次いで高い含量を認めた。アナンダミドが眼圧を低下させる知見に基づいて、ブタ眼組織における加水分解酵素活性の分布についても調べたところ、網膜、脈絡膜、虹彩、涙腺、視神経に、脳に匹敵する強さの活性が認められた。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] N.Ueda: "Enzymes for anandamide biosynthesis and metabolism" J.Lipid Mediators Cell Signalling. 14. 57-61 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] N.Ueda: "Induction of cyclooxygenase-1 in a human megakaryoblastic cell line(CMK)differentiated by phorbol ester" Biochim.Biophys.Acta. 1344. 103-110 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] S.Matsuda: "Metabolism of anandamide,an endogenous cannabinoid receptor ligand,in porcine ocular tissues" Exp.Eye Res.(in press).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 上田夏生: "カンナビノイド受容体とアナンダミド" 現代医療. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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