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膜脱分極による遅延性遺伝子発現機構

研究課題

研究課題/領域番号 08271201
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

小池 達郎  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80128131)

研究分担者 田中 秀逸  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90202431)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード神経活動 / 脱分極 / ベラトリジン / 上頚神経節 / 遺伝子発現
研究概要

神経活動に伴う膜脱分極は、神経細胞の生存・機能維持及び形成されたシナプス結合回路の長期的な安定性をもたらすと予想される。ラット上頚神経節(SCG)の培養系についての膜脱分極下で発現の変化する遺伝子の探索、及びSCG細胞のNGF除去後の細胞死に関し膜脱分極によるNa+の流入に依存した神経細胞生存/死制御の機構の存在を明らかにした。
1)神経細胞の脱分極に伴い遅延性に発現する遺伝子の単離
SCG細胞を用いて高カリウム処理による脱分極に伴い遅延性に発現の変化する遺伝子をRAP-PCR法を用いて探索した。対照と比較したところ、25本のバンドに変化が見られた。それらのクローニングを行い、15本のバンドに関したcDNAを持つと思われる約50個のプラスミドを得た。脱分極に対する応答の再現性を確かめる為、プラスミドDNAをドットブロットしたメンブレンを準備し、レバースノーザンを行った。その結果、高カリウムによる脱分極処理で発現の増加する3種のクローン(RAP1-11,1-16,3-2)と発現の減少する3種のクローン(RAP1-2,2-9,4-24)について再現性が確かめられた。うち4本(RAP1-2,1-11,3-2,4-24)に付いてシークエンシング、ホモロジー検索を行ったところ、3本は未知で、1本(RAP1-11)は、登録はあるが機能の不明なヒト脳で発現する遺伝子クローン36066と高い相同性があった。
2)ベラトリジンによる脱分極に伴うナトリウム流入に依存した神経細胞の生存
ベラトリジンはNa+チャンネルの活性化剤である。1μM以下の濃度ではNa+の流入のみが観測された。更に低濃度のベラトリジン(0.25〜0.75μμM)は細胞死を遅延せることがわかった。この細胞死遅延効果は明らかに細胞外のNa+に依存しており、ベラトリジンによる細胞内Na+濃度の増加と相関していた。このことは、神経細胞の生存/細胞死制御に関しNa+を介した機構が存在することを示唆している。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Suzuki, S: "BDNF Suppresses Programmed death of cerebellar growle cells through a post-translational mechanism" Molecular & Chemical Neuropathology. 29. 189-206 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Aoki, T: "Induction of BipmRNA upon programmed cell death of defferentiated PC12 cells as well as rat synpathetic neurons" J. Biochem.121. 122-127 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Tanaka, S: "Veratridine delays a portotic neuronal death induced by NGF through a Na^+ dependent mechanism in cultured rat SCG neurons" International J. Dev. Neurosci. (印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 小池達郎: "神経細胞は何故死ぬのか" 生物物理. 35. 272-276 (1995)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 小池達郎: "細胞内カルシウムは神経細胞死をどう制御しているのか?" 神経研究の進歩. 40. (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 小池達郎: "細胞内カルシウムは神経細胞死をどう制御しているのか?" 神経研究の進歩. 40. (1996)227-235

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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