研究課題/領域番号 |
08271209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古市 貞一 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (50219094)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 小脳の微小帯域 / プルキンエ細胞 / トランスジェニックマウス / イノシトール1,4,5-三リン酸受容体遺伝子 / lacZ遺伝子 / parasagittal zone / differential display |
研究概要 |
1.小脳皮質の神経回路網は多数の傍矢状断方向の「微小帯域」に区分され、これらと対応する前庭核や小脳核とともに小脳の機能単位を構成すると考えられている。しかし、この様な機能モジュールが如何にして機能発達するのかについては謎である。我々は、小脳がストライプ状にX-gal染色されるlacZ遺伝子発現トランスジェニックマウス系統を樹立した。このストライプは、傍矢状断方向に帯状に分布する(parasagittal zone)特定のプルキンエ細胞(PC)サブセットのみでlacZ発現がONになるために起こるもので、機能モジュールを構成するPCの遺伝子発現の特性を反映していると考えられる。この遺伝子発現の不均一さは胎生期のPCに既に内在性する特性で、早くからゾーンを構成していることが明らかとなった。ストライプは正中で左右対称の対のゾーン群から構成される。同じゾーン内における発現PCの密度と個々のPCの発現レベルはほぼ同じであるが、発現PCのゾーン内での位置には局在パターンの傾向はあるものの厳密さはない。従って、遺伝子発現はゾーン内における発現PC数(正確には密度)として全体的に調節されており、ゾーン内における個々の発現PCの位置としての厳密な調節はないらしい。これらのことから、胎生から生後発達期にかけて発生するPCサブセットにおける遺伝子発現のゾーン形成は、小脳の機能モジュールの発達の制御と何らかの関係が示唆される。 2.マウス小脳の神経回路の機能発達の分子メカニズムには不明な点が多い。これらに関わる機能分子を探索するため、マウス小脳の生後発達期の各ステージ(E18、P0、P3、P7、P12、P15、P21、adult)でDifferential Display法によるRT-PCRを行った。約2500種類のPCR産物の解析から、各ステージ(early、middle、late)に特徴的な発現パターンを示す135種類の遺伝子を検出した。さらにNorthern blot hybridizationやRT-PCR解析をすることで、小脳の機能発達のタイムテーブルに沿ってカタログ化した。これまでに塩基配列を決定した27種類のうち、13種類はDNA databankに登録された既知のものであったが、残りの14種類は未登録のものであった。現在、未登録の全長のcDNAクローニング解析と、まだ塩基配列を決定していないものの解析を進めている。
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