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培養神経細胞を用いたシナプス抑圧退行物質の検索と作用機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08271236
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関杏林大学

研究代表者

山口 和彦  杏林大学, 医学部, 助教授 (00191221)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードシナプス / 後根神経節 / アンチセンスオリゴヌクレオチド / シンタキシン / HPC-1 / 出芽 / 海馬 / オ-タプス
研究概要

本研究は神経細胞の培養系を検定系として用いて、シナプス形成過程、およびシナプス伝達において抑制的調節に関与し得る物質を検索し、その作用機構を明らかにしようとしたものである。どのような物質が出芽の抑制的制御に関与し得るかを成体ラット脊髄後根神経節細胞を用いて調べた。成体ラット脊髄後根神経節細胞を無血清培地にて2日間培養した。この時、培地にantisense oligonucleotide(30μM)を加えることにより、シナプス前膜及び軸索膜に存在するSNARE蛋白質であるsyntaxin 1A/HPC-1、syntaxin 1Bの発現を抑制したところ、軸索からの出芽が促進することを見出した。Syntaxin 1A antisenseは蛋白質の発現を23%に抑制し、再生された神経突起にはこの蛋白質の発現は見られなかった。この時、神経突起には多くの分岐が見られsyntaxinは軸索側枝の出芽形成を抑制する機能を持つ可能性が示唆された。
哺乳類中枢シナプスにおける開口放出の分子機構を解明する目的でラット海馬神経細胞autapseを用いてwhole-cell patch-pipetteにより細胞体より抗体、部分合成ペプチド等を投与し、興奮性シナプス後電流(EPSC)の大きさを指標に解析した。Syntaxin 1Aを認識する抗体をピペット内より投与したところ、EPSCの大きさを増大(160%)させた。また誘発EPSCに続く非同期EPSCの大きさの分布を解析したところ、量子サイズに変化はなく、抗体による誘発EPSCの振幅増大はシナプス前末端部から放出される量子数が増大した結果であることが示された。Fab領域のみの投与によっても同様のEPSC振幅の増大が見られた。またsyntaxinに対する抗体は細胞体におけるCaチャネルのsteady state inactivationに影響を与えなかった。Syntaxinの分子内にはシナプス小胞やCaチャネルとの結合部位の他に、開口放出の抑制的制御に関与する部位も存在すると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山口和彦: "Enhancement of neurite-sprouting by suppression of HPC-1/syntaxin 1A activity in cultured verteprate nerve alls." Brain Risiarch. 740. 185-192 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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