研究課題/領域番号 |
08272203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田之倉 優 東京大学, 生物生産工学研究センター, 教授 (60136786)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 酸性プロテアーゼA / NMR / X線非結晶構造解析 |
研究概要 |
クロコウジカビAspergillus niger var.macrosporusが分泌する酸性プロテアーゼAは基質特異性、阻害剤に対する反応性、一次構造、分子量等の性状が、従来のペプシン型酵素とは著しく異なる新規の酸性プロテアーゼである。本研究では、プロテアーゼAの立体構造、変性中間状態ならびに中性変性過程の解析を行ない、プロテアーゼAの折れたたみ機構を明らかにすることを目指してX線結晶構造解析とX線小角散乱測定を行った。 本酵素が活性を示すpH1.5〜3で得られた結晶についてX線回折を測定したところ、1.5Åの分解能の反射が得られた。重原子誘導体の探索を行った結果、Hgおよび2種類のPtの同型置換体が得られた。電子密度図から、この分子はクロワッサン型をしており、αヘリックスを含まずβシートのみからなることが分かった。アスパラギン酸プロテアーゼも主としてβシートからなるクロワッサン型をしており、プロテアーゼAは分子量がアスパラギン酸プロテアーゼに比べて約半分であるにもかかわらず、分子の外形はアスパラギン酸プロテアーゼと大雑把には相似形といえる。ただ、βシート構造の分子全体に対する配向が両者で明らかに異なっており、プロテアーゼAの立体構造法は新規の3次元構造だと考えられる。また、酸性から弱アルカリ性の種々のpHでX線小角散乱の測定を行った。その結果、GuinierプロットからpHが高くなるに従って慣性半径Rgが増大することが示された。またKratkyプロットから、(1)pH4.5ではfolded structure、pH6.75や7.0ではunfolded structureであること、(2)pH6.2では完全なfolded stateでもunfolded stateでもない中間的な状態であること、が分かった。pH4.5からpH8.0への遷移速度をX線小角散乱測定したところ、時定数0.5秒の遷移が見られた。
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