研究課題/領域番号 |
08273207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堤 伸浩 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00202185)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ミトコンドリア / 転写地図 / チトクロームbc_1複合体 / Rieske型鉄-イオウタンパク質 / F_1-ATPase / δ′サブユニット |
研究概要 |
播種後7日目のイネ(日本晴)の芽生えから、ミトコンドリアを単離後、ミトコンドリアRNAを抽出し、すでに構築してあるミトコンドリアゲノム全体をカバーするクローンバンクのDNAをプローブとしてノーザンハイブリダイゼーションをおこなった。その結果、イミネトコンドリアゲノム全体の大まかな転写地図が完成し、少なくとも27種、36個の転写単位が存在することがわかった。この結果からイネのミトコンドリアゲノム上には、特に転写活性の高い領域が存在するわけではなく、全体にわたって一様に転写されていることがわかった。今後、より詳細な転写地図を作るとともに、雄性不稔細胞質のミトコンドリアゲノム全体にわたる転写物との差異を見いだす。 ミトコンドリア呼吸系を構成するタンパク質で核ゲノムにコードされているもののうち、cytochrome bc_1複合体の構成タンパク質の一つであるRieske型鉄イオウタンパク質(RISP)の2種のcDNA(RISP1,RSIP2)、およびF_1-ATPaseのδ′サブユニットをコードするcDNAをクローンニングし塩基配列を決定した。ゲノミックサザンの結果、RISPについては2コピー、δ′サブユニットについては4コピー以上がイネ核ゲノム上に存在することが示唆された。これらのクローンをプローブとしてノーザン解析を行ったところ、RISP1、δ′サブユニットともに減数分裂期の幼穂で強く発現しているのがわかった。このことは、核にコードされたミトコンドリア呼吸系の遺伝子が協調的に発現していることを示唆している。RISP2についてはどの組織でも発現は弱く、発芽初期の根においてわずかに発現しているのが確認された。
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