研究課題/領域番号 |
08274206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岸本 健雄 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (00124222)
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研究分担者 |
奥村 英一 東京工業大学, 生命理工学部・学振, 特別研究員
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 核移行 / 細胞周期 / M期 / サイクリンB / cdc2キナーゼ / cdc25フォスファターゼ / リン酸化 / ヒトデ卵 |
研究概要 |
サクリンB・Cdc2複合体(Cdc2キナーゼ)がM期誘起のための活性化時特異的に核移行することを見出したことにもとづいて、その分子機構を解明することが本研究の目的であり、本年度は以下の成果を得た。 1.G2期に停止したヒトデ未成熟卵を材料として解析した。その結果、G2期卵では不活性の前駆体型サイクリンB・Cdc2複合体は不溶性画分にアンカーしているが、M期開始時には、Cdc25フォスファターゼがこの複合体を活性型へ転換させるだけではなく可溶性画分に解離させると判明した。しかもこの解離のためには、Cdc25蛋白は活性型である必要はあるが、そのフォスファターゼ活性そのものおよびCdc2キナーゼの活性は必要としなかった。このようなCdc25蛋白質の効果は、サイクリンB・Cdc2複合体の核移行がM期開始時特異的に可能となることを保障するものといえる。 2.Cdcキナーゼを、その活性型を保持できるがキナーゼとしては作用できないような状態にしてG2期卵に導入しても、核移行はしなかった。この事実は、Cdc2キナーゼの核移行のためには、単なる可溶化だけでは不十分で、さらに何かがリン酸化されなければならない可能性を示唆している。このリン酸化の標的がCdc2キナーゼ自身(サイクリンBの自己リン酸化)なのかあるいは細胞質中の他の因子なのか、さらにはこのリン酸化と核移行のキャリアーであるimportinsとの関連等を、現在検討中である。
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