研究課題/領域番号 |
08274224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立がんセンター |
研究代表者 |
田矢 洋一 国立がんセンター研究所, 生物学部, 室長 (60133641)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | RB蛋白質 / 細胞核 / Cdk4 / サイクリンD1 / Cdk2 / サイクリンE |
研究概要 |
RB蛋白質の細胞増殖抑制能は細胞周期特異的リン酸化で制御されている。一方で、RB蛋白質は何らかの核の構造体と結合していて、その結合もRB蛋白質のリン酸化で制御されているるらしいが、実体は不明である。本研究はその解明を目指した。そして、目的のために、我々が作製した、RB蛋白質のリン酸化サイト特異的抗体を用いることを考えた。 その結果、次のような研究成果が得られた。先ず、RB蛋白質のリン酸化を行う酵素について詳細な解析を行った結果、Cdk4-サイクリンD1によるリン酸化の共通モチーフがCdk2-E/Aによるリン酸化のそれとは異なること、さらに、RB蛋白質上の12-13カ所のリン酸化サイトのうち少なくともSer780は、細胞周期において、Cdk4-サイクリンD1によって特異的にリン酸化されることを明らかにした。逆に、Thr356は、Cdk4-サイクリンD1によってはリン酸化されないけれどもCdk2-E/Aによってリン酸化されるサイトらしいことをつきとめつつある。 また、我々は、リン酸化されたSer780を含む、13カ所すべての推定リン酸化サイトに対応する抗体を、化合合成したペプチドを抗原として用いて作製した。同調化したT98G細胞で調べると、これらの抗体は、リン酸化RB蛋白質を細胞周期の異なった時期に検出した。 さらに、こうしたリン酸化サイト特異的な抗体を用いて、RB蛋白質のどのサイトがリン酸化された時にRB蛋白質が核の構造体から解離するのかを解析中である。
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