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フェノール酸化酵素前駆体活性化系の時間的・空間的制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 08276202
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

芦田 正明  北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (50012422)

研究分担者 落合 正則  北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (10241382)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードクチクル / フェノールオキシダーゼ / カスケード / プロテアーゼ / 昆虫 / 生体防御 / メラニゼーション / 血液
研究概要

昆虫の外骨格が傷を受けるとクチクルのフェノールオキシダーゼ前駆体カスケードが活性化され、メラニンが傷害部位を覆う(Ashida and Brey. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.92,10698-10702)。このほかにも昆虫のクチクルはカビやバクテリアに対する生体防御の最前線として生態防御に重要な役割を担っていると考えられるいくつかのメカニズムを備えている(Brey et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.90,6275-6279)。我々はフェノールオキシダーゼ前駆体(proPO)がカイコのクチクルで一様に分布しているのではなく、規則的な分布を示すことを観察した。昆虫のクチクルを構成するタンパクなどが表皮細胞から分泌されたあと、どのようにクチクルを構築していくのかそのメカニズムは現在全く不明である。我々はproPOのcDNAを用いたノーザンブロット解析の結果から、血液で合成されたproPOがクチクルに移送されている可能性を既に報告している。また、クチクルのproPoは血液のproPOと等電点・逆相クロマトグラフィーでの挙動などが異なることがわかっている。クチクルと血液のproPO性質の違いがクチクルでのproPOの規則的配列の鍵となっている可能性が考えられる。そこで本年度はクチクルと血液のproPOの構造を徹底的に解析した。クチクルと血液から精製したproPOをそれぞれサブユニットに分離し、サブユニットをLys-Cで消化してペプチドマッピングを行い、クチクルと血液のproPOで相違する部分を追求した。現在いくつかのペプチド断片で血液由来のものとクチクル由来のもので相違が見いだされている。この相違が構造上どのような差に起因するかを確定する作業を現在進めている。
上記の研究以外に、チルクルのproPO活性化酵素前駆体のcDNAクローニングを行い、その一次構造を推定した。予期せぬ機能を示す可能性を考えさせられる一次構造が明らかになり、現在、その可能性が現実のものかか否かを研究中である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Yoshida,H.: "Purification of a peptidoglycan recognition protein from hemolymph of the silkworn, Bombyx mori" J.Biol.Chem.271. 13854-13860 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Tsuchiya,M.: "Detection of peptidoglycan and beta-glucan with silkworm larvae plasma test" FEMS Immunol. Med. Microbiol.15. 129-134 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Ashida,M.: "Studies on the phenol oxidase system of insect" Zool.Sci.13. 3-4 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Ashida,M.: "Recent advances on the research of the insect prophenoloxidase cascade" Molecular mechanisms of immune responses insects. (印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Chen,C.C.: "Effects of inhibitors of serine protease, phenoloxidase and dopadecarboxylase on the melanization of Dirofilaria immitis microfilariae with Armigeres subalbatus hemolymph in vitro" Parasitology. (印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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