研究課題/領域番号 |
08276206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
普後 一 東京農工大学, 農学部, 助教授 (90111640)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | カイコガ / 精巣 / エクジステロイド / マイマイガ / Testis-ecdysiotropin / 新規ペプチドホルモン |
研究概要 |
精子形成と精巣でのエクジステロイドとの関係、合成に関するペプチドホルモン類の関与などについて調べ、精巣でのエクジステロイド合成制御機構を解明することを目的として研究を行った。得られた結果は以下の如くである。 1.5齢0日目から羽化にいたる間でのエクジステロイドの変動について体液および精巣で調べた。体液中でのエクジステロイドは既知の報告と同様の変動が見られた。また精巣での変動はほぼ体液の変動とパラレルであったが、その含量は体液の約1/1000であった。精巣でのエクジステロイドは主に20Eであった。2.マイマイガのTestis-ecdysiotropin(TE)のカイコガ精巣に対するエクジステロイド合成刺激作用について、培養系をもちいて検討した。その結果、(1)TEはカイコガ精巣エクジステロイドの合成を活性化する(2)TEによる精巣エクジステロイドの合成刺激作用はステージスペーシフィクであった(ワンダリング期での精巣はTEによりエクジステロイド合成を2-3倍高められるが、その他の時期では効果が見られなかった。(3)TEは前胸腺に対しては活性化作用は持ってなかった。(4)TEの効果が培養液で認められるのは投与後2〜3時間目からであった。3.既知カイコガペプチドホルモン類は培養系で、いずれも精巣エクジステロイド合成を活性化することはなかった。4.以上の結果より、精巣でのエクジステロイド合成は既知のカイコガペプチドホルモン類ではなく、新規の物質が関与している可能性が高いことが示唆された。TEがカイコガ精巣のエクジステロイド合成に関与していることから、TEに類似した新規ペプチドホルモンの検索が次年度の検討課題となった。
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