研究課題/領域番号 |
08276209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
今井 邦雄 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (80109313)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1996年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 休眠ホルモン / ペプチドホルモン / 休眠ホルモン誘導体 / 昆虫ホルモン |
研究概要 |
蚕卵休眠は休眠ホルモン(DH)により誘起される。今回の研究では、休眠誘導活性を維持したDH誘導体調製法の開発と、活性発現に必須なDHの部分構造の解析を行った。 過去の研究で遊離DHを修飾試薬処理すると反応の複雑化とともに活性の低下をきたす傾向が示唆されていた。そこで今回は、DH固相合成中間体を出発物質とする新手法を適用した。この手法によると、DH分子中のMetが一部酸化されるものの、効率よく目的誘導体を得られることがわかった。この手法で得た8種の誘導体とそれらの酸化体の生物活性を調べたところ、いずれもDHに匹敵する強い活性を維持していることが明らかとなった。 次に、休眠ホルモンC末端ペンタペプチド(FGPRL)およびその誘導体を液相法により合成し、それらの生物活性を比較した。その結果、C末端構造は非置換アミドであることが活性発現に必須であること、および、C末端から4番目のアミノ酸をGlyから他のアミノ酸に置換しても活性に大きな影響を及ぼさないことがわかった。この事実はこのアミノ酸が活性発現に関与しない可能性を暗示した。そこで、より短鎖のペプチドアミドを作成し、活性を比較したところ、トリペプチドアミド構造が活性発現に必須であることを明らかにすることができた。 以上、今回の研究の結果、活性を維持した休眠ホルモン誘導体の調製法を確立すると共に、最小DH活性発現単位がトリペプチドアミドであることを明らかにすることができた。
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