研究課題/領域番号 |
08277208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石川 冬木 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (30184493)
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研究分担者 |
松浦 彰 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (10272692)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | テロメレース / TLP1 / テトラヒメナp80 / ATP結合ドメイン |
研究概要 |
我々はPCRを応用した高感度かつ定量的なテロメレース活性の検出方法を独自に解析し、テロメレースのDNA合成酵素としてのprocessivityをはじめとする生化学的解析を行ってきた。その結果、非常に高純度のヒトテロメレースを純化精製することに成功した。一方、テトラヒメナ・テロメレースのp80蛋白質配列を用いたデータベースサーチから、最近、テロメレースを構成する蛋白質の一成分のcDNAクローンを世界ではじめて単離することに成功した。このcDNAクローンの構造解析により、約2,800アミノ酸をコードするopen reading frameが同定された。部分的なリコンビナント蛋白質を大腸菌で発現させ、ウサギを用いてポリクローナル抗体を得た。この抗体は、ウエスタンブロッティングおよび免疫沈降により、SDS-PAGE上、約260 kDの分子量に相当する泳動度を示す蛋白質を同定した。蛋白質精製に用いた複数のクロマトグラフィーの画分の検討により、この蛋白質の存在と活性の溶出パターンは完全に一致した。さらに、抗体を用いた免疫沈降物にはテロメレース活性を検出することができた。以上のことにより、我々は、クローン化したcDNAは、テロメレースを構成する蛋白質の一つであると結論し、TLP1(telomerase protein 1)と名付けた。 テロメレースは、RNA鋳型と蛋白質成分とからなる複合体であり、我々の検討によればゲル濾過クロマトグラフィーにより約700 kDの分子量を持つと推定された。ヒトおよびマウステロメレースのRNA鋳型は、約450 ntであると報告されている。以上の結果は、TLP1蛋白質以外に、テロメレースを構成する蛋白質が存在することを示唆している。実際、TLP1蛋白質には、逆転写酵素を含めたDNA合成酵素に広く見られる短いコンセンサス配列が存在しない。従って、DNA合成を行う活性中心を含む蛋白質構成成分はいまだ未同定であると考えられる。一方、今回、同定した蛋白質は、ATP結合ドメインと、蛋白質・蛋白質相互作用を行うドメインを持つことが明らかとなった。
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