研究課題/領域番号 |
08279239
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
上田 聖 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40094411)
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研究分担者 |
大森 義男 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80240951)
今堀 良夫 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80191899)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | セカンドメッセンジャー画像 / イノシトールリン脂質代謝 / プロテインキナーゼC / ポジトロンCT / ^<11>C-diacylgylcerol / 連合野 / multimodal lateralization / 神経結合の機能的変化 |
研究概要 |
ヒト大脳の連合機能解明に有力な手段となる後シナプスのセカンドメッセンジャー画像に関する臨床的研究を行った。イノシトール脂質代謝は興奮性神経伝達物質によりグルタミン酸受容体などと連携し、カルシュームチャンネル型の活性化によるCa^<2+>の流入やIP_3(イノシトール トリスホスフェート)を介したカルシュームの細胞内遊離によりPKC (protein kinase C)を活性化し、蛋白リン酸化を促進させる。われわれはイノシトールリン脂質代謝のマーカー物質である^<11>C-DAGを合成し、ヒト脳でポジトロンCTを用いてイノシトールリン脂質代謝活性を測定した。イノシトールリン脂質代謝のPET所見は特定のパラダイムがない安静時では、連合野(associatin area)における活性が高かった。その部位はおもにsilent areaである前頭前野(prefrontal area)であった。さらに脳半球片側(unilateral hemisphere)の活性化が見られた正常例があった。両側の活性がみられた例もあったが、前頭前野では高率に右側半球の活性化が観察された。このとき同側の眼窩面(orbitofrontal)および扁桃(amygdala)、前側頭皮質(anteriol temporal gyrus)にも活性をみとめた。これらはmultimodal lateralizationと言うべき所見である。multimodal lateralizationは連合野における特殊な情報交換システムであると考えらえた。一方、神経結合の機能的変化を脳損傷を受けた患者の大脳皮質において認めた。すなわち損傷部位以外の大脳皮質にきわめて強い^<11>C-DAGの取り込みが現れる事があった。病巣の反対側皮質に出現する頻度が高かった。これらの患者において、同時に行ったCBF(脳血流量)などのreference画像には同様な所見はなく血流や代謝因子には依存しないものであった。通常は健常側に出現するので病因に直接起因するものではなく、損傷を受けてからしばらく経ってから出現するために、新たな神経結合を形成するプロセスを見ている可能性がある。
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