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記憶の数理モデルの新しい可能性とその神経生理学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 08279241
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関玉川大学

研究代表者

矢内 浩文  玉川大学, 工学部, 講師 (10222358)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード記憶 / 数理モデル / 神経回路モデル / ダイナミクス / 神経生理学 / 樹状突起 / 学習 / スパイン
研究概要

数理モデルのダイナミクス(動的振舞い)のさまざまな側面を解析することを通して,脳の記憶機構の可能性を議論し,それが神経生理学で得られている結果の解釈や新たな実験計画の提案に如何に役立ち得るかを検討することを目標とする.
今年度の研究内容は「閾値素子に制限しない付加的特徴を持つニューロンの機能的役割の可能性のケーススタディーとして,自己連想記憶モデルにおけるニューロン及びシナプス・ダイナミクスの効果とそれらの関係を調べる」というものだった.ここでいう閾値素子にはシグモイド関数を含めて,また,付加的特徴には,能動的樹状突起やスパインの可能なモデルなどを含めて想定している.モデルの上では,付加的特徴はニューロンの2段ダイナミクスという形のものを議論した.能動的樹状突起は,ニューロンへの入力情報から,第1段階の内部電位以上の付加的情報を抽出し,それをダイナミクスに活用する機構であるとみれば,それはまさに第2段階の効果から議論できるはずである.
ここでは,「ニューロン・ダイナミクス」はニューロンの入出力特性を,「シナプス・ダイナミクス」は学習(シナプス荷重変更)過程を意味する言葉として用いている.
この研究では,「単なる記憶項目検索」以上の機能の発現の可能性も検討しようと試みた.記憶に関する2つのダイナミクスが記憶事項の引き出しに及ぼす影響を調べ,両ダイナミクスは等価であると同時に興味深い相違もある事を示した.相違として最も興味深いのは,記憶事項そのものが入力されると回路はそのままの状態を保持するが,少しでも記憶事項からずれたものが入力されると回路はすべての記憶事項と無相関な状態へ収束する,というものである.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.-F.Yanai and S.Amari: "Auto-associative memory with two-stage dynamics of non-monotonic neurons" IEEE Transactions on Neural Networks. 7. 803-815 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.-F.Yanai: "Equivalence and differences in recall and storage dynamics of associative memory" Proceedings of 1996 International Conference on Neural Information Processing. 581-586 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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