研究課題/領域番号 |
08279244
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
柿木 隆介 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (10145196)
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研究分担者 |
中 大輔 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (80290914)
小山 幸子 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (40270483)
金桶 吉起 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (20280589)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ヒト / 高次脳機能 / 脳磁図 / 脳波 / 痛覚 / 双極子 / 非侵襲 / 温度覚 |
研究概要 |
「ヒト高次脳機能の非侵襲的研究」が本研究の目的である。本年度は主として「痛覚認知機構」の研究を行った。先ずCO_2レーザー光線刺激発射装置を脳磁図記録に使用できるように改造した。できるだけ磁気ノイズを小さくするための様々な工夫をこらすことにより、記録が可能となった。また、レーザー光線を導光するための光ファイバーを完成した。ファイバーを用いて導光するとパワーの減衰率が大きいため、十分なパワーを発生できるように機器を改造した。さらに身体の各部を自由に刺激できるように、ファイバーの弾力性を向上させることに成功した。 実際の記録を行ったところ、両側半球において明瞭な反応が記録された。立ち上がり潜時と頂点潜時は、上肢刺激の場合には約150msecと200msec、下肢刺激の場合は約200msecと250msecであった。これは両側対称性反応であった。すなわち身体の左右いずれの部位を刺激しても両側半球で対称性に記録された。球モデルを用いてこの反応の活動部位(双極子)を計算したところ、シルヴィウス裂の上縁付近、すなわち第2次感覚野に位置推定された。第2次感覚野は以前より痛覚認知との関連が示唆されていたが、脳磁図を用いてのヒトを対象としての研究は我々の報告が世界初である。ただし1部の被検者では他の部位にも活動が推定されたため、単一双極子モデルでは完全な位置推定は困難であり、多双極子モデルが必要となる。ドイツのSherg博士が開発したBrain Electric Source Analysis(BESA)を用いての詳細な検討を予定している。
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