研究課題/領域番号 |
08280215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大熊 芳明 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (70192515)
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研究分担者 |
前川 隆文 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (90273721)
増谷 央豪 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (40241252)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 転写 / RNAポリメラーゼII / TFIIH / 基本転写因子 / DNA除去修復 / XPC / XPG |
研究概要 |
1.無細胞転写再構成系の構築:新しい研究室で転写研究を開始するにおいて、まず転写再構成系を使えるようにその構築を行った。RNAポリメラーゼII(Pol II)、TFIID、TFIIHは、ヒトHeLa細胞から精製し用いるため、この細胞の大量培養システムを確立した。培養細胞から調製した核抽出液は、米国のRoeder研で用いたものと同程度の転写活性を示した。この抽出液を材料に、転写因子の精製を行っている。これら以外の基本転写因子であるTFIIB、IIE、IIFそしてTFIIDのTATAボックス結合サブユニットTBPは、大腸菌にて大量発現させ、これらを精製した。精製した転写因子で転写反応を行うと、十分な活性が検出された。現在、この再構成系を用い、転写の鋳型となる遺伝子DNAのプロモーターの転写開始点から下流の領域にピリミジン・ダイマーや6-4紫外線照射産物等のDNA障害部位を作製し、これらの存在で転写にいかなる影響が及ぶかを調べている。 2.無細胞DNA除去修復系の確立と修復機構解析:DNA修復関連因子XPC/HHR23B、XPF/ERCC1、XPG等)を新たにバキュロウイルスにより発現し、高度に精製した。これらは、色素性乾皮性XP群の患者からのXP-C、XP-F、XP-G等の細胞抽出液のDNA除去修復欠損を回復させることを確認した。そこで現在、我々はこれらを他の精製XP群蛋白質と合わせ、無細胞修復系を再構成する試みをしている。またDNA障害部位を有する転写鋳型DNAを用いて転写とカップルした条件でのDNA除去修復を解析しようとしている。現段階では、TFIIHと他の修復因子との相互作用を解析する一環で、XPCとXPGがTFIIHと結合することを見出している。これはDNA修復系でTFIIHと他の因子の協調的制御の存在を示唆するものである。
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