研究課題/領域番号 |
08280224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
池島 三与子 日本医科大学, 医学部, 講師 (30246938)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ミスマッチ修復 / 発癌 / DNA修復蛋白質 / ゲノム不安定性 |
研究概要 |
ミスマッチ修復機構は大腸菌からヒトまで進化上保存された遺伝子の安定性に重要な機構である。大腸菌のMutS蛋白質はミスマッチ認識に必須な蛋白質である。出芽酵母には6種のMutSホモログがあり、そのうちの3種が核でのミスマッチ修復に関与することが報告された。真核細胞のミスマッチ修復機構はよく保存されていることから、ヒトにおいても出芽酵母同様の認識機構が存在することが示唆されていた。 ヒト染色体5番の葉酸脱水素酵素遺伝子の直上流に存在するhMSH3遺伝子は、16種の臓器で弱く発現しているハウスキーピング遺伝子の一つである。私達はhMSH3遺伝子の発現の減少が一部の造血器腫瘍患者でみられ、hMSH3遺伝子が発癌に関与する結果を示したがその機序は不明であった。本年度私達は発現蛋白質およびヒト核抽出液を用いた実験からhMSH3蛋白質がミスマッチ認識に直接関与することを明かにした。すなわちhMSH2蛋白質とGTBP(hMSH6)蛋白質の複合体は主に塩基置換ミスマッチに結合し、hMSH2蛋白質とhMSH3蛋白質の複合体はループを持つミスマッチに結合した。hMSH3蛋白質とGTBP蛋白質は共にそれぞれhMSH2蛋白質を含むミスマッチ認識複合体の相手蛋白質として働き、両複合体の認識するミスマッチの種類は互いに相補的であった。hMSH3蛋白質とGTBP蛋白質は、hMSH2蛋白質との結合に関しては競合した。この事実を始点に、今後hMSH3蛋白質のミスマッチ修復での役割、発癌への関与等の機能を明かにしたい。
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