研究課題/領域番号 |
08281201
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井原 正隆 東北大学, 薬学部, 助教授 (00006339)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1996年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | キニ-ネ / アルテミシニン / 活性酵素 / 抗マラリア剤 / チロホリン / インドールアルカロイド / ツブロシン / 細胞毒 |
研究概要 |
まず、抗マラリア剤として古くから利用されているキニ-ネの類縁体の合成を目的として、分子内二重ミカエル反応、間接電解反応を用いての高立体選択的環化反応、新規キラル合成素子の開拓等を行い、数多くの有機化合物を合成した。これら合成研究の過程で製造した化合物の一部について抗マラリア原虫活性試験を実施した。その結果、熱帯夜マラリア原虫に対して最も強い活性(EC_<50> : 2.5×10^<-8> M)を示したツブロシンはプロモエステルの間接電解還元によって立体選択的に得た6員環化合物より誘導した。その環化合物績体はキニ-ネアルカロイドの合成中間体ともなった。 またスクリーニングの過程で、マウス乳癌由来FM3A細胞に対して強い毒性(EC_<50> : 1×10^<-8> M)を示したチロホリンは、アミドエステルの分子内二重ミカエル反応のよって極めて効率よく合成した。その結果、本手法を応用して数多くのフェナンスロインドリチジン類縁体の合成が可能となった。一方、強力な抗マラリア作用を示すアルテミシニン及びその類縁体の合成ルートを開発する目的で分子内二重ミカエル反応あるいはラジカル還元反応の利用を検討した。これらの合成ルートとは別に、トリエンの分子内ディールス・アルダー反応によって双環性化合物を合成する方法を確立した。今後、この反応成績体より活性酸素を利用して、エンドパーオキシド部を構築し、アルテミシニン様の抗マラリア活性が期待される化合物群を合成する計画である。
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