研究課題/領域番号 |
08281211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 独協医科大学 |
研究代表者 |
川合 覚 獨協医科大学, 医学部, 助手 (70275733)
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研究分担者 |
鈴木 守 群馬大学, 医学部, 教授 (60056033)
松田 肇 獨協医科大学, 医学部, 教授 (30114648)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | severe malaria / Plasmodium coatneyi / primate model / cytoadhesion / ICAM-1 / VCAM-1 / intracellular cytokine |
研究概要 |
1)ニホンザルを用いたP.coatneyi感染試験:供試した2頭は(J-6,J-7)、感染4日後より末梢血液中にマラリア原虫が認められ、J-6については感染13日後(赤血球感染率13%)、貧血を主徴とした症状(Ht.値19%)にともなって嘔吐、暗赤色尿の排泄、軽度の震戦を繰り返したのち昏睡に至り、ケタミン麻酔下で放血殺に処した。J-7については感染10日後(赤血球感染率15%、Ht.値34%)より暗赤色尿の排泄を認め、感染11日後重度の貧血(Ht.値21%)を示して死亡した。 2)P.coatneyi感染経過にともなう血漿中soluble ICAM-1 & VCAM-1濃度の推移:slCAM-1濃度は感染前J-6(420pg/ml)、J-7(561pg/ml)であったが、昏睡時にはJ-6(1627pg/ml)、J-7(2596pg/ml)に増加しており、sVCAM-1濃度についても感染前J-6(223.4ng/ml)、J-7(385.7ng/ml)、そして昏睡時にはJ-6(591.7ng/ml)、J-7(1143.5ng/ml)に増加していた。 3)P.coatneyi感染経過にともなう末梢単核球の細胞内サイトカインの推移:感染経過にともなう末梢単核球中の細胞内サイトカイン陽性細胞を推移をフローサイトメトリー法により観察した。その結果、J-6、J-7とも感染後の末梢単核球に見られるTNF-αおよびIFN-γ陽性細胞の出現率に著明な変化は認められなかった。 4)ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)に対するP.coatneyi感染赤血球の接着試験:TNF-α,20ng/mlで23時間刺激培養したHUVECに、J-7より採取した感染血球を混和して2時間培養したところ、44%のHUVEC表面に1〜7個の感染赤血球の接着現象が認められた。これらよりP.coatneyi感染血球もヒト熱帯熱マラリア原虫と同様に、接着現象にlCAM-1の関与することが強く示唆された。
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