研究課題/領域番号 |
08281212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
竹内 勤 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051847)
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研究分担者 |
永沢 秀子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90207994)
野崎 智義 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60198588)
小林 正規 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70112688)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | マラリア / 薬剤耐性 / ピペラジン / クロロキン / 構造-活性相関 |
研究概要 |
(1)まず今年度は合成の出発化合物である3,4-bibenzosuberanyl piperazineからの誘導体合成経路の検討を行い、異なった2種の経路を確定し、従来の方法と比較検討する事を可能とした。 (2)これまでに調べた以外の誘導体のクロロキン耐性Plasmodium chabaudiに対する耐性消去能力を前年度同様マウスの系で検定した。投与量は50mg/Kg、4日間でクロロキンとの併用投与である。今回テストしたのは3-[4-(dibenzosuberane-5-yl)piperazine-1-yl)-2-hydroxypropoxy benzeneやm-[3-(4-(dibenszosuberane-5-yl)piperazine-1-yl)、m-[3-(4-(dibenzosuberane-5-yl)piperazine-1-yl)-2-hydroxypropoxy]methoxy benzeneなどであるが、テストした中では、7-chloro-4-[3-(4-dibenzusuberane-5-yl)piperazine-1-yl)-2-hydroxypropyloxy]quinolineが最も強くクロロキンの作用を促進した。上記同様の実験条件でICRマウスのP.chabaudiのparasitemiaは約70%のsuppressionが観察された。 (3)構造-活性相関について金属イオンが側鎖に導入されている誘導体とそうでないものとを少数比較検討してみたが、明快な結果を得ることはできなかった。 (4)今年度は更にクロロキン耐性、感受性のPlasmodium falciparumを使用してin vitroにおいてこれらピペラジン誘導体のクロロキン耐性に対する影響を検索した。今回調べたのは3-[4-(dibenzosuberane-5-yl)-piperazine-1-yl)-2-hydroxy-propyloxy benzene(化合物A)など3種類である。これらの3種(A〜C)の被検化合物を最終濃度として100nM添加し、クロロキンのP.falciparumに対するMICの変化を観察して評価した。本実験に使用したクロロキン耐性株はクロロキンのMICが320nMであった。一方化合物A、B、Cが存在シテイル時はMICは何れも80nMであって、クロロキン感受性株と同程度のMICとなった。
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