• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

造血幹細胞からリンパ球系への分化の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 08282203
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関筑波大学

研究代表者

中内 啓光  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40175485)

研究分担者 徳元 康人  筑波大学, 基礎医学系, 助手 (70261170)
中村 幸夫  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (60231479)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1996年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワード造血幹細胞 / リンパ球系幹細胞 / bcl-2 / 骨髄移植
研究概要

1)adult mouse骨髄中の造血幹細胞の同定: 我々はこれまでにFACSとモノクローナル抗体を利用し、マウスならびにヒト造血幹細胞を純化する方法の開発を試みてきた。その結果、マウスにおいては、骨髄細胞中の約0.005%を占めるCD34陰性c-kit陽性Sca-1陽性分化抗原陰性の分画に造血幹細胞が高濃度で存在することを明らかにした。さらに、このようにして純化した造血幹細胞一個を移入することにより、致死量放射線照射したマウスの骨髄を1年以上にわたって再建できることを示し、造血幹細胞の「多能性」と「自己複製能」を直接的に証明した。一方で、CD34陽性c-kit陽性Sca-1陽性分化抗原陰性の分画にはリンパ球系、骨髄球系の両分に分化できるが、自己複製能を持たない、造血前駆細胞が含まれていると考えられた。
2)造血幹細胞からリンパ球系細胞への分化におけるbcl-2の役割: bcl-2KOマウスでは、リンパ球系細胞の分化の阻害が見られる。しかし、これらのマウスは多嚢胞腎により生後6週を限度として死んでしまうため、造血幹細胞の寿命等、bcl-2欠損の長期に渡る造血系への影響を観察することは困難である。そこでbcl-2欠損マウスより造血幹細胞を分離し、致死量放射線照射した正常マウスに移植して造血系を再構築させることにより血球細胞分化におけるbcl-2の役割を明らかにすることを試みた、その結果、i)造血幹細胞の自己複製と長期的な造血の維持および非リンパ球細胞の分化増殖にはbcl-2を必要としないこと、ii)リンパ球の分化はT,B共通の前駆細胞のレベルで強く阻害されていること、iii)胸腺内T細胞分化を維持するために前駆細胞を恒常的に供給するにはリンパ球幹細胞のレベルでbcl-2の発現を必要とすること、iv)成熟マウス造血幹細胞と胎仔性造血幹細胞とではリンパ球初期分化における必要性が異なっていることなどが明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] M.Osawa: "In vivo self-renewal of c-Kit+Sca-1+Linlo/-hematopoietic stem cells." J.Immunol. Vol.156. 3207-3214 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] M.Osawa: "Long-term lymphohematopoietic reconstitution by a singie CD34 negative hematopoietic stem cell." Science. Vol.273. 242-245 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] S.Tsuda: "IL-7 supports D-J but not V-DJ rerrangement of T cell receptor b gene in fetal liver progenitor cells." J.Immunol. Vol.156. 3233-3242 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Kawachi: "Characterization of the mouse CD8 beta chain-encoding gene promoter region." Immunogenetics. Vol.44. 358-365 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.Taniguchi: "Long-term and multi-lineage bone marrow reconstitution in normal untreated recipient." Transplant.Proc.Vol.28. 1042-1044 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] M.Nagata: "Apoptosis during an early stage of nephrogenesis induces renal hypoplasia in bcl-2 deficient mice." American Journal of Pathology. Vol.148. 1601-1611 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 大澤匡毅: "Annual Review「免疫」1997" 内外医学社, 12 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 高浜洋介: "「<新医科学大系>第8巻 免疫応答-生体の防御機構II」" 中山書店, 9 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi