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チロシンキナーゼを介するサイトカインによるシグナル伝達機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08282208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

宮崎 忠昭  東京大学, 医学部, 助手 (60272431)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1996年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワードIL-2 / IL-2R / src型チロシンキナーゼ / c-myc遺伝子 / 成人T細胞白血病 / BAG-1 / Jak3キナーゼ / IL-2Rγ鎖膜近傍領域
研究概要

1)私はこれまでに、インターロイキン2(IL-2)のIL-2受容体(IL-2R)を介した増殖誘導シグナルには、src型チロシンキナーゼの活性化によるc-fos/c-jun遺伝子の転写誘導、c-myc遺伝子の転写誘導、およびbcl-2遺伝子の転写誘導に至る少なくとも3つの独立したシグナル伝達経路が存在することを明らかにしている。本年度は、成人T細胞白血病の発症メカニズムに、IL-2シグナル伝達に重要なこれらのシグナル伝達分子が関与している可能性があることを示した。成人T細胞白血病の原因ウイルスであるHTLV-Iの転写活性化因子p40^<tax-1>がIL-2の増殖シグナル伝達に重要なシグナル伝達分子lckまたはc-myc遺伝子と協調的に働くことにより、HTLV-Iウイルス感染T細胞のIL-2非依存的増殖を誘導している可能性があることが示唆された。
2)既に、IL-2のIL-2Rを介したシグナル伝達経路のうち、bcl-2遺伝子の転写誘導に至る経路はIL-2非存在下でのapoptosis抑制に働いており、このシグナル伝達経路はJakキナーゼを介するシグナル伝達経路とは独立していることを示している。本年度は、新たにapoptosis抑制作用を有するBAG-1の遺伝子がIL-2刺激により発現誘導され、このシグナル伝達経路はIL-2Rβ鎖の細胞増殖誘導に必須のSer-rich領域を介すること、また、Jak3キナーゼを介するシグナル伝達経路とは独立していることを明らかにした。さらに、IL-2Rγ鎖の細胞内領域の各領域の役割について、解析した結果、膜近傍のSH2亜領域を有するγ鎖変異体は、IL-2刺激によるJak3キナーゼの活性化を誘導しないが、Jak1キナーゼおよびStat5の活性化を誘導することを解明した。すなわち、IL-2刺激によるJak1キナーゼの活性化は、Jak3キナーゼ活性化のシグナル伝達経路とは独立して誘導されていることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Miyazaki,T.: "Selective cooperation of HTLV-1-encoded p40^<tax-1> with cellular oncoproteins in the induction of hematopoietic cell proliferation." Oncogene. 12. 2403-2408 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Miyazaki,T.: "Coupling of the IL2 receptor complex with non-receptor protein tyrosine kinases." Cancer surveys. 27. 25-40 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Adachi,M.: "Interleukin-2 (IL-2) upregulates BAG-1 gene expression through serine-rich region within IL-2 receptor βc chain." Blood. 88. 4118-4123 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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