• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

先天性免疫不全症の責任遺伝子の解明とその機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 08282214
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

野々山 恵章  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (40280961)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード免疫不全 / CD40リガンド / WASP
研究概要

我々は、伴性劣性高IgM症候群(XHIM)の責任遺伝子がCD40リガンドであることを見出したが、その後の多数例の遺伝子変異の検討で、XHIMの中で軽症が存在することを明らかにし、軽症である理由をCD40リガンドの立体構造などから解析した。CD40リガンドのmissense mutationを,Class I(疎水性コアの異常),Class II(3量体構成の異常),Class III(CD40との結合の異常)の3種類の異常に分類した。クラスIの症例の中で軽症例があったが、こうした症例は、missense mutationであり、いくつかの抗CD40リガンド抗体が結合し、CD40リガンドの構造が保たれていた。また,イントロンの異常によりエクソンスキッピングガおきた症例で、正常のCD40リガンドが少量発現しており、軽症になっていた.このように、CD40リガンドの遺伝子変異と臨床像との相関を明らかにした。
次に、Wiskott-Aldrich症候群例(WAS)の責任遺伝子であるWASPの機能解析を行った。まずCOS細胞にWASPをtransfectしたところ、WASPと同じ場所にアクチンが顆粒を形成していた。このことから、WASPは細胞内でアクチンと結合し、その重合を誘導していると考えられた。また、WASPのPH domainがPIP_2に結合し、さらに、WAS患者でみられる遺伝子変異を導入すると、PIP_2との結合は低下することを明らかにした。WASPのProline rich domainにAsh/Grb2がそのSH3領域でと結合することをGST fusion proteinの系を用いて示した。さらにWASPでのcofilin cofilin homologyに点突然変異を導入したWASPでは、COS細胞に発現させてもアクチンの凝集が起きないことを明らかにした。以上、WASPが細胞骨格の調節、顆粒形成、シグナル伝達に関わる分子であることを解明した。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Bajorath,J.,K.Seyama,S.Nonoyama,et al.: "Classification of mutations in the human CD40 ligand,gp39,that are associated with X-linked hyper IgM syndrome." Protein Science. 5. 531-534 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Nonoyama,S.: "Immune deficiency in SCID mice." Intern.Rev.Immunol.13. 289-300 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Schwarz,K.,S.Nonoyama et al.: "WASPbase : a database of WAS-and XLT-causing mutations." Immunol.Today. 17. 496-502 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Miki,H.,S.Nonoyama et al.: "Tyrosine kinase signaling regulates Wiskott-Aldrich syndrome protein function,which is essential for megakaryocyte differentiation." Cell Growth & Differentiation. 8. 195-202 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Nonoyama,S.,M.Shimadzu et al.: "Mutations of the CD40 ligand gene in thirteen Japanese patients with X-linked hyper IgM syndrome." Human Genetics. (in print).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi