研究課題/領域番号 |
08282217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
鍔田 武士 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (80197756)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1996年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | Bリンパ球 / アポトーシス / Kip1 / CD40 / 抗原レセプター / 細胞表面免疫グロブリン / 増殖 / 自己免疫 |
研究概要 |
B細胞株WEHI-231のsIg架橋によるG1期での細胞周期回転停止とアポトーシスはサイクリン依存性キナーゼインヒビターp27^<kip1>のアンチセンスオリゴにより阻害される。したがって、p27^<kip1>はsIg架橋による細胞周期回転停止とアポトーシスに関与する。また、細胞周期の停止がアポトーシスの誘因となると示唆される。 マウス正常成熟B細胞においてもsIg架橋により、G1期での細胞周期回転の停止がアポトーシスに先駆けておこるので、細胞周期の停止がアポトーシスの誘因となる可能性が示唆される。この際に、G1サイクルの発現は上昇するが、p27^<kip1>の発現レベルは高い状態にあるので、p27^<kip1>が細胞周期の停止に関与すると示唆される。また、CD40シグナルはsIg架橋による正常B細胞の細胞周期停止とアポトーシスを阻害するが、この際、p27^<kip1>の発現レベルが低下する。したがって、正常B細胞においても、sIg架橋やCD40シグナルによる細胞周期回転やアポトーシスの調節において、p27^<kip1>が重要な役割を果すことが強く示唆される。 NZBマウスなどの全身性自己免疫疾患自然発症マウスではsIg架橋によるアポトーシスに異常が見られるが、酸化ストレスなどによるアポトーシスは正常におこるので、アポトーシスの共通経路には異常がないと示唆される。さらに、自己免疫マウスのB細胞では、sIg架橋による細胞周期回転の停止はおこるので、細胞周期の停止がアポトーシスを引き起こす際の異常が示唆される。したがって、自己免疫マウスでのB細胞アポトーシス異常にはp27^<kip1>は関与しないと考えられる。
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