研究課題/領域番号 |
08282219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
淀井 淳司 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80108993)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | THIOREDOXIN / REDOX / REDUCTION / ADF / GLUTAREDOXIN / OXIDATIVE STRESS / HTLV-I / RETROVIRUS |
研究概要 |
我々が単離したATL-derived factor (ADF)は、還元補酵素thioredoxin (TRX)のヒトホモローグである。我々はTRXが還元物質として作用し、TRXがレドックス状態を制御することにより細胞機能調節に関わっていることを示してきた。本研究は細胞環境のレドックスの制御機構の細胞機能への影響を解析し、免疫病とりわけレトロウイルス感染症の病態を明らかにする事を目的とする。今年度の研究成果として明らかとなったことは、1)TRX遺伝子のknock outマウスは胎生致死であり、TRX遺伝子まマウス胎孔の早期分化および形態形成に重要な役割を果たしていたと考えられた。2)TRX遺伝子のプロモーターに新たに酸化ストレスに応答する遺伝子配列を同定した。3)酸化ストレスによりCD4のPKC依存性のdown regulationが抑制され、さらにその機構はlckを介する機構およびCD4のセリン リン酸化の機構とはいずれも異なった。4)NF-κB、Jun/Fosなどの転写因子の活性化に、TRXやRef-1蛋白などのレドックス制御蛋白が、重要な制御的働きをすることが明らかになっているが、ステロイドホルモンの核内移行と遺伝子活性化調節にも、レドックス制御機構の役割が重要と考えられた。さらにRef-1がTRXに結合し、AP-1転写活性への役割を新たに明らかとした。5)TRXの標的蛋白質としてphagocyte oxidase系の因子の1つであるp40-phoxおよび60kdのタンパク質を検出した。
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