研究課題/領域番号 |
08282234
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
垣生 園子 東海大学, 医学部, 教授 (30051618)
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研究分担者 |
穂積 勝人 東海大学, 医学部, 助手 (30246079)
佐藤 健人 東海大学, 医学部, 助手 (50235363)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | DP胸腺細胞 / TCR発現 / positive selection / チロシンリン酸化 / MHC拘束性TCR |
研究概要 |
RecombinaseはT及びB細胞で共通であるにもかかわらず、TCR遺伝子はT細胞で特異的に再構成する。又、TCRのb鎖はa鎖に先行して遺伝子再構成することが知られている。本研究では、この細胞系列及び分化段階特異的事象を制御している因子を明らかにすることを目指し、再構成と同様に遺伝子DNAに変化を生じるTCR遺伝子のgermline(GL)転写を分化段階特異的に誘導する因子を解析した。まず、異なる胎令期のマウス胸腺を解析することにより次の2点を明らかにした。(1)a及びb鎖とも、遺伝子再構成はGL転写に先行する。(2)a鎖とb鎖遺伝子間では、GL転写の分化段階に違いを見い出した。しかも、そのズレはJ断片において著名であるが、V断片ではほぼ同時期であった。この結果は、a及びb鎖遺伝子各々のenhancerは同分化段階で転写活性をもつことを意味し、両鎖遺伝子の転写が分化段階によって異なるのはenhancerのみでは決定されないこと、特にJ断片の転写はその他の因子が関与することが示唆された。そこで、Ja断片の転写活性化を抑制する因子の検索を開始した。まず、Ja49の転写開始点を決定した後その上流域約1Kbp単離し、luciferaseをreporter geneとして同領域の転写制御機能を解析した。その結果、(1)Ja49上流域に転写抑制部位の存在することを示唆するデータが得られた。(2)一方、Ja断片の転写はpre-TCRにより誘導されるることを明らかにした。さらに、T細胞特異的T細胞因子であるGATA3はT細胞は誘導できないがTCR遺伝子断片に脱メチル化を誘導することをJb断片により示し、GATA3によるTCR遺伝子のDNAを再構成或いは転写可能な状態に誘導する機能が示唆された。
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