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免疫系におけるJAKキナーゼを介した情報伝達経路と標的遺伝子

研究課題

研究課題/領域番号 08282237
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関久留米大学

研究代表者

吉村 昭彦  久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (90182815)

研究分担者 大坪 素秋  久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10211799)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワードサイトカイン / SH2ドメイン / りん酸化 / STAT / 情報伝達 / JAK / 転写因子 / チロシンキナーゼ
研究概要

CISは約260アミノ酸よりなる蛋白質で中央にSH2ドメイン、その両側に80個のアミノ酸からなる機能が未知のドメインを有する新規の遺伝子である。サイトカインによるCISの転写促進の機構を調べるために遺伝子ライブラリーよりCIS遺伝子をクローニングしプロモーター活性を調べたところIL2,IL3,EPOなどに応答して転写促進をうけた。このプロモーター領域にはSTAT5認識配列が4個存在し、サイトカイン依存性に必要であった。CISがJAK-STAT5系の標的遺伝子であることが明かとなった。CISを高発現する細胞を作成しCISがチロシンりん酸化されたIL3受容体やEPO受容体と会合することを見い出した。またCISの過剰発現はEPO受容体によるSTAT5の活性化を阻害した。CISはSTAT5によって誘導されSTAT5の活性化を阻害することから一種の負のフィードバック調節因子と考えられる。
酵母two-hybrid系を利用してJAK2のキナーゼドメインと直接結合しうる分子をスクリーニングした。その結果新規遺伝子JAB(JAK-binding protein)をクローニングした。JABは構造的にCISに類似した分子であり、293T細胞を用いた実験ではJAK1,2,3およびTyk2どのJAK分子とも会合しJAKの自己りん酸化や基質であるSTATのりん酸化を強力に抑えた。ルシフェラーゼアッセイにおいてJABはSTAT3,STAT5の活性化を抑制した。またJABを安定に高発現させた繊維芽細胞はインターフェロンにたいして耐性を示した。したがってJABはひろくJAK-STAT経路の負の調節因子と考えることができる。さらにデータベースの検索によってESTとして登録されているcDNAのなかにCIS,JABと構造的に類似する遺伝子が少なくとも3つ存在しファミリーを形成することが明かとなった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yoshimura,A,et al.: "Mouse oncostatin M : an immediate carly response gene induced by multiple cytokines through the JAK/STAT5 pathway." EMBO Journal. 15. 1055-1063 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Matsumoto,A.,et al.: "CIS,a cytokine inducible SH2 protein,is a target of the JAK-STAT5 pathway and modulates STAT5 activation." Blood. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Iwatsuki,K,et al.: "STAT5 Activation Correlates with Erythropoietin Receptor-Mediated Erythroid Differentiation of an Erythroleukemia Cell Line" J.Biological Chemistry. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 吉村 昭彦: "新たなJAKs/STAT5経路の標的遺伝子-CISとoncostatinM-" 最新医学. 51. 1758-1765 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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