研究課題/領域番号 |
08283102
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
林 泰秀 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (30238133)
|
研究分担者 |
小林 茂俊 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70260487)
森脇 浩一 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10251274)
小林 美由紀 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60205391)
柳澤 正義 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (90049031)
別所 文雄 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40010285)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1996年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
|
キーワード | 神経芽腫 / 白血病 / 癌抑制遺伝子 / 染色体欠失地図 / ^6P16遺伝子 / DCC遺伝子 / マイクロサテライト / 多型マーカー |
研究概要 |
今年度は、神経芽腫では81例の腫瘍と正常細胞を用い、各染色体上の多型プローブを用いてloss of heterozygosity(LOH)の検討を行った。LOHは1pでは25%、、2qでは32%、9pでは40%、11qでは25%、14qでは32%、18qでは40%に認められた。9番の欠失部位の11個のマーカーによる検討では、9pではD9S162とIFNAの間に、9qではD9S152とD9S158の間が高頻度のLOHがみられ、この領域に癌抑制遺伝子が存在すると推定された。この領域に存在するp16遺伝子のSouthern法の検討では、homozygous deletion(HD)はみられなかった。PCR-SSCP法の検討では、80例中1例にcodon52でmissense mutationがみられた。さらにNBの細胞株を用いてNorthenとWestern法により発現を検討したところ、19株中12株で発現の消失がみられた。EcoRIとSmaIを用いて検討したところ、12株中5株にmethylationがみられることが判明した。18qでは大腸癌から癌抑制遺伝子として単離されたDCC遺伝子を原因遺伝子の候補として検討を行った。RT-PCR法による検討では、細胞株25株中12株(48%)、新鮮腫瘍32例中14例(44%)に発現の消失や減弱がみられた。25組のプライマーを作成し、PCR-SSCP法を用いて変異の検討を行い、codon176とcodon1105のmissense変異をみいだしたが、nonsense mutationはみられなかった。白血病での検討では、HDはT-ALLで56例中26例(46%)、B前駆型ALLで58例中22例(38%)にみられ、それぞれにnonsense mutationが3例と2例に同定され、p16遺伝子がALLの9p21欠損の原因遺伝子であることが明らかになった。また11q23に座位するMLL遺伝子を用いてt(5;11)、t(X;11)、t(11;16)、t(11;12)、t(11;15)、より3つの新しい遺伝子の単離に成功した。現在これらの遺伝子の性状の検討、キメラcDNAによる機能解析を行っている。
|