研究概要 |
ヒト14番染色体q32領域に存在する様々な疾患関連遺伝子の探索を目指し、ヒト14番染色体q32領域をカバーする整列YACクローンの単離、BACクローン等によるコンティギュ化の推進、さらにはヒト14番染色体q32領域に由来する遺伝子転写地図の作製を目的に研究を行った。その結果、膀胱癌における最小欠失領域が含まれる、D14S81遺伝子座(14番染色体q32.1)から D14S865遺伝子座(14番染色体q32.3)におよぶ約7Mbの領域について、YACクローンによる整列化を完成した。また次期の大規模塩基配列決定のための材料となるBACクローンの単離にも取り組み、D14S65遺伝子座からD14S19遺伝子座にいたる約2.5Mbの領域に存在する21種類のSTSマーカーを用いてスクリーニングを行ない、現在までに43種類のBACクローンを単離し,これらのクローンの構造解析を進めている。また14番染色体q32.1領域にマップされるYACクローン由来のDNA断片をプローブとして、cDNAライブラリーのスクリーニングを行い、得られたクローンの塩基配列を決定し、既知の配列と比較し新規遺伝子の探索を行った。さらに14番染色体q32領域にマップされるESTについては,EST配列が由来する40種類のcDNAクローンを入手し、その全構造を決定した。
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