研究課題/領域番号 |
08283220
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
谷口 寿章 藤田保健衛生大学, 総合医学科研究所, 助教授 (10257636)
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研究分担者 |
林 宣宏 藤田保健衛生大学, 総合医学科研究所, 助手 (80267955)
千谷 晃一 藤田保健衛生大学, 総合医学科研究所, 教授 (60179942)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ゲノム解析 / DNA / 質量分析 / 核酸 / 構造解析 |
研究概要 |
ヒトゲノム解析において、その膨大なゲノムのシークエンシングの過程が、プロジェクト全体において一番のネックとなっていることは明らかである.申請者らは数年来、エレクトロスプレー・イオン化法を用いた質量分析法を応用し、主としてタンパク質の精密な質量測定を行い、その構造解析、リン酸化などの翻訳後修飾の研究への応用を行ってきた.本年度は、エレクトロスプレー・イオン化質量分析計にキャピラリーHPLCをオンライン結合したLC/MS法を用い、そのDNAシークエンシングへの応用における基礎的技術の開発を行った.LC/MS法においては、カラムクロマトグラフィーにおける分離と、エレクトロスプレー・イオン化法によるイオン化に共に適した溶媒の選択が重要である.我々は通常核酸の逆相クロマトグラフィーに用いられるトリエチルアミンの、より鎖長の長いデリバティブであるトリブチルアミンをカウンターイオンとして用いることで、核酸の逆相カラムへの結合がさらに強まると同時に、エレクトロスプレー・インターフェースにおけるイオン化効率が飛躍的に高まることを見出した。核酸の骨格のリン酸基にはナトリウムやカリウムなどのカチオンが強固に結合するため、これらイオンの付加イオンがしばしば正確な質量測定の邪魔になるが、この条件下では付加イオンの生成がおさえられ、殆どモレキュラーイオンのみの観測が可能であった.以上の測定法を用い、PCR産物の直接測定による遺伝子変異の検索、tRNAなどの転写後修飾の解析などを可能とした.現在ダイデオキシ法によるシークエンシング試料の解析を進めている.
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