研究課題/領域番号 |
08301024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
木村 誠 静岡大学, 教育学部, 助教授 (90234377)
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研究分担者 |
岡田 浩一 (岡田 浩ー) 明治大学, 経営学部, 助教授 (80233328)
関口 定一 中央大学, 商学部, 教授 (20138613)
猿田 正機 中京大学, 経営学部, 教授 (80139980)
田中 喜美 東京学芸大学大学院, 連合学校教育学研究科, 教授 (00115247)
平沼 高 明治大学, 経営学部, 教授 (80208834)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 職業教育・訓練 / 職業能力開発 / 企業内教育 / 産業構造 / 労働市場 / 就業構造 / 技術者・技能者 / 職人 / craftsman |
研究概要 |
3年間にわたり、日本における職業教育・訓練をめぐる諸問題を検討するために、できる限り、学校、訓練施設、労働現場(工場)に脚を運ぶことによって、実際にこの目で確認しつつ調査研究を重ねてきたつもりである。調査研究の対象は、大きく4つに分類できる。すなわち、(1)大企業における教育訓練、(2)中小企業における教育訓練、(3)公的機関における教育訓練、そして(4)研究会により聞き取り調査、である。合計約30カ所の教育訓練機関や企業・企業内訓練施設を実際に見学し、当該の企業側のスタッフと研究協議会を展開した。また、その間を縫って、研究代表者と研究分担者が集結し、研究協議会を開催した。そこで、最終的に論点としてあげられたことをまとめれば、以下の7点ではないかという結論に至った。すなわち、「論点1:熟練労働者像」「論点2:聞き取り対象者の基本的性格」「論点3:基礎学力と職務遂行」「論点4:文部省の文教政策の限界」「論点5:私的教育機関の限界と役割」「論点6:労働者の人格形成と企業における教育・訓練」「論点7:キャリア形成の問題」がそれである。なかでも、上述の論点1の熟練労働者像は研究スタッフとの議論を経て、おおよそ以下の5類型に峻別することができるだろうという結論を得た。すなわち、「第1類型:中小・零細企業の経営者で、しかも熟練労働者でもあるタイプ」「第2類型:手作業が生きる職場で働く熟練労働者タイプ」「第3類型:製造工場で指導的・監督的役割を果たしている熟練労働者タイプ」「第4類型:複合的技能を持った熟練労働者でテクニシャンと呼ばれるタイプ」「第5類型:伝統産業で働く職人的な技能者タイプ」がそれである。今後の研究課題として、企業に入ってからの基本的な、あえて言えば人間としての教育訓練を企業が負っている部分が大きいが故に、家庭教育、学校教育における「職業準備教育」の意味が改めて問い直されるべき時期に来ていることを前提に職業教育・訓練を広い視野で見つめていく必要があることを指摘することができた。
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