研究分担者 |
伊藤 栄明 統計数理研究所, 教授 (60000212)
榎本 彦衛 慶応大学, 理工学部, 教授 (00011669)
加納 幹雄 茨城大学, 工学部, 教授 (20099823)
小関 道夫 山形大学, 理学部, 教授 (90087073)
徳重 典英 琉球大学, 教育学部, 助教授 (00217481)
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研究概要 |
1.フレームワークの剛性に関して:3次元空間内の変形しない等辺フレームワークで三角形を含まないものを構成した.またmが3以上,nが5以上のとき,平面上の2部フレームワークK(m,n)が連続的に変形するための頂点の配置を特徴づけた.さらに,平面上の変形しないフレームワークで,辺の長さとグラフの構造のデータだけからは作図できないような,頂点数が最少(6頂点)のフレームワークを構成した. 2.埋め込み等に関して:どんな有限グラフGについても,その頂点集合を平面上に配置して,2頂点が隣接するときに限り,2頂点の距離は整数になるようにすることができる(整数距離表現)こと,さらに,有限個の色による平面の任意の着色に対して,Gの整数距離表現で,頂点がすべて単色となるものが存在することを示した.有理数体上の内積の定義されたn次元のベクトル空間は,2n+1次元のユークリッド空間内に等長的に埋め込まれることを示した. 球面の配置等について:平面上に置かれた球の接触パターンとして得られるグラフ全体の族Fについて研究した.族Fと平面グラフ全体の族の間には包含関係がないこと,族Fは,いわゆるペテルセン.ファミリーに属するグラフを一つも含まないこと,族Fに属するグラフの染色数の最大値は5か6であることを示した. ランダム・グラフ,確率分布等に関して:円周上のランダム点で生成されるドミナンス関係に含まれるレギュラー・ト-ナメントの位数の最大値の確率分布を決定した.また,古典的な破産問題の3人の場合への拡張を,格子上の乱歩に関するMcCrea & Whippleの結果を利用して解決した.
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