研究分担者 |
早川 直樹 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20228555)
磯嶋 茂樹 住友電工(株), 電力システム技術研究所, 研究員
酒井 洋輔 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20002199)
小崎 正光 岐阜工業高校専門学校, 校長 (80023191)
原 雅則 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 教授 (30039127)
森山 英重 (株)東芝, 電力・産業システム技術開発センター, 研究員
磯島 茂樹 住友電工(株)電力システム技術研究所, 主任研究員
小野 幹幸 (株)フジクラ, エネルギーシステム研究所, 研究員
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1997年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1996年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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研究概要 |
1. 超伝導電力用機器の電気絶縁特性評価 (1) 超伝導電力機器のクエンチ環境下において液体ヘリウムの絶縁破壊電圧が低下する「動的絶縁破壊現象」のメカニズムを解明した.また,クエンチ後のジュール発熱量,ギャップ長,液体ヘリウムの圧力によって動的絶縁破壊特性を体系化し,実用的な絶縁設計に対する技術的指針を提示した. (2) 押出しEPR絶縁直流超伝導ケーブルの可能性を調査するためにモデルケーブルを試作し,押出しによる高温超伝導体の特性変化およびEPRの電気絶縁性能を検討した.その結果,押出しEPR絶縁を適用しても高温超伝導体の特性の劣化が少ないこと,低温におけるEPRの機械的特性,直流電気絶縁性能が優れていることを示し,将来の直流大電力輸送において押出しEPR絶縁直流超伝導ケーブルが有望であることを明らかにした. (3) 超伝導発電機の電気絶縁構成についての検討を行った.超伝導発電機に特有の条件として高速回転することがあるので,液体ヘリウムの電気絶縁特性について回転場中で計測し,気泡の振る舞いとの関連を明らかにした. 2. 超伝導マグネットの電気絶縁構成要素の耐電圧特性評価 (1) 液体窒素/固体絶縁物複合絶縁系における部分放電は,圧力上昇により著しく抑制される.固体絶縁物中のボイド内部の部分放電特性は,温度に著しく影響を受け,その結果液体窒素温度における絶縁物の寿命は,特に高電圧印加時に室温の場合よりも短くなる. (2) 微小重力下における液体N^2中気泡運動の電界制御と沸騰温度の制御可能な混合冷媒(N^2/Ar)中での電子移動速度の測定、ならびにその結果に基づいた電子状態の検討を行った.その結果,低電界下でN^2割合の大きい場合,電子が束縛されることを明らかにした. (3) 大型クライオスタット内で窒素及び空気中の球対球電極火花電圧を測定し,電極間隔が十数cmまで、室温及び極低温(-180℃)ともに,印加電圧波形(直流,交流,雷インパルス)によらずパッシェン則が成立することを明らかにした. (4) 極低温電気絶縁方式として有望な固体高分子のトリーイング劣化に対する抵抗性を,リーク事故を想定し高分子内部にヘリウムガスが存在する場合について倹討した.ヘリウムガスの存在は室温ではトリーイング抵抗性を著しく低下させるが.低温では影響が少ないことが明らかとなった.
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