研究分担者 |
中西 一弘 岡山大学, 工学部, 教授 (90026584)
渡辺 尚彦 東京水産大学, 水産学部, 教授 (00100967)
西成 勝好 大阪市立大学, 生活科学部, 教授 (10254426)
林 力丸 京都大学, 農学研究科, 教授 (90027186)
藤尾 雄策 九州大学, 農学部, 教授 (90038224)
中村 厚三 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50011036)
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配分額 *注記 |
20,500千円 (直接経費: 20,500千円)
1998年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1997年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1996年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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研究概要 |
食品を構成する各成分を化学的,生化学的,栄養学的に理解する既往の概念を越えて,食品の物性や機能を物理的・物理化学的手法を用いて総合的に捉える方法論の展開と体系化を目指して,以下の6課題に関する研究を行った.1.食品の分子構造と機能に関して,粉末化技術による高度不飽和脂肪酸の酸化抑制,液体クロマトグラフィによる糖と陽イオンとの相互作用,微生物による食品の保存性と機能性の改善・向上に関する研究を行った.2.水の状態と食品物性の観点から,NMR,DSCなどの各種機器分析により食品中の水の状態と溶液構造の解析を行い,食品物性や機能に及ぼす影響を検討した.3.食品ゲルの構造と物性・機能に関して,動的光散乱,動的粘弾性などの各種物理化学的測定により食品のゲル化特性や力学特性と高分子構造・高分子集合状態との関係について検討した.4.食品分散構造と物性・機能に関して,細胞状食品の内部構造,凍結・融解に伴う成分変化,食品製造装置への汚れの付着と洗浄,不飽和脂肪酸の環状多糖による包接と酸化抑制について検討した.5.食品加工による構造の変換と物性・機能の制御について,乳化,高圧処理,熱溶融などの食品加工プロセスで起こる現象に対する理解の深化を図るとともに,その物性・機能制御への応用について検討した.6.食品の品質解析と設計に関して,品質変換に関する速度論的検討およびAP-PCR法による迷入微生物診断技術の確立を目指した.さらに,各課題で得られた成果を集約することにより,食品研究に関する新しい方法論を展開する基盤が確立された.
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