研究分担者 |
鈴木 譲 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40107412)
高松 信彦 北里大学, 理学部, 助教授 (40206876)
堀 貫治 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (50116662)
村本 光二 東北大学, 農学部, 教授 (90157800)
神谷 久男 北里大学, 水産学部, 教授 (80011964)
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研究概要 |
1.イソギンチャクの本体あるいは特殊な攻撃器官であるアクロラジから,2成分のNa^+チャンネル毒,1成分のK^+チャンネル毒,4成分の新規ペプチド毒,8成分のKunitz型プロテアーゼインヒビターを単離し,全アミノ酸配列を決定した。 2.アカフジツボレクチン(BRA2および3)の組換え体を大腸菌で発現した。rBRA3は天然品と同じ糖特異性を示したが,rBRA2の糖特異性は天然品と異なり,糖鎖の付加の有無による糖結合領域への影響と考えられた。 3.スチールヘッドマスの卵巣から2成分のラムノース結合特異性レクチン(STL1および2)を単離した。全アミノ酸配列の決定から,STLは新規の動物レクチンファミリーに属することを明らかにした。 4.紅藻トゲキリンサイから免疫賦活タンパク質(ESA-2)を単離した。ESA-2は細菌凝集素と高い配列相同性を示し,高マンノース型糖鎖を特異的に認識した。また,ヒト培養がん細胞の増殖を低濃度で阻害することも明らかにした。 5.アメフラシの抗菌・抗腫瘍タンパク質(アプリシアニンP)のアミノ酸配列に基づいて作製した合成DNAをプライマーとしたPCR法では目的のcDNAは増幅されず、合成DNAプローブによるcDNAライブラリーのスクリーニングによっても目的のcDNAクローンの単離には至らなかった。 6.ウナギ体表粘液中の溶血活性・レクチン活性はワクチン処理により低下すること,体表粘液レクチンは好中球に対するオプソニン作用,遊走作用を持つことから,体表因子と体内因子の協同作用が示唆された。また,アワビ仔貝の筋萎縮症と親貝の血液中のレクチン活性との関係から,レクチンは耐病性形質であることを明らかにした。
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