研究課題/領域番号 |
08307015
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
矢嶋 俊彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (10018749)
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研究分担者 |
西村 英紀 岡山大学, 歯学部, 助手 (80208222)
安孫子 宜光 (我孫子 宜光) 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70050086)
小鷲 悠典 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (60014338)
亀山 洋一郎 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (70113066)
加藤 煕 (加藤 熈) 北海道大学, 歯学部, 教授 (60001020)
高田 隆 広島大学, 歯学部, 助教授 (10154783)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
18,400千円 (直接経費: 18,400千円)
1997年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
1996年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | 歯周組織 / 加齢変化 / 歯周組織線維芽細胞 / 細胞サイクル / 細胞増殖能 / インターロイキン / PGE / コラーゲン産生・分解 / c-fos発現 / IL-6産生 / コラーゲン産生 / 歯周靭帯細胞 / 歯肉線維芽細胞 / アルカリ性ホスファターゼ / PGE_2産生 / カテプシンB,L |
研究概要 |
口腔機能の最も基本的な咬合・咀嚼機能を果たしている歯を支える歯周組織は、種々の代謝・機能障害を伴う加齢変化を示す.しかし、それの発生機序等はまだ解明されていない.そこで、9名の研究者が専門的卓越した研究方法を用い、歯周組織の加齢変化を惹起する機構の総合的解明を試みた. 1.若年者ならびに高齢者の歯周靭帯線維芽細胞を用いて、細胞増殖能の変化を検討した.その結果、細胞サイクルの時間には両者間に有意差は認められなかった.しかし、若年者では細胞サイクルのG1-S期時間と増殖能は有意に長いことが明らかになった.さらに、老化した細胞では細胞増殖に関わるc-fos発現が認められなっかた. 2.ヒト歯周靱帯線維芽細胞の細胞加齢に伴うアルカリ性ホスファターゼ(ALPase)とカテプシン活性、コラーゲン産生能の変化を検討した.その結果、加齢に伴いALPase活性とコラーゲン産生能は低下し、カテプシンB,L活性は逆に上昇した. 3.ヒト歯周靭帯線維芽細胞を用いて、細胞加齢に伴う機械的刺激によるIL-1β産生能とその遺伝子発現の変化を調べた.その結果、無刺激では加齢変化が認められなっかたのに対し、刺激下では加齢細胞に2倍以上のIL-1β産生と強い遺伝子発現が観察された. 4.若年者ならびに高齢者の歯肉由来の線維芽細胞を用いて、歯周病原細菌(P.gingivaliss,Campylobacter recutus)LPSによるIL-6,PGE_2産生の変化を検討した.その結果、高齢者線維芽細胞ではLPS刺激により有意に高いIL-6とPGE_2産生を示した. このように、歯周組織の加齢に伴う組織細胞の形態的、機能的、分子生物学的変化の一部を明らかにすることができた.これらの変化が加齢に伴う代謝・機能障害の一因であり、また複合的作用していることが示唆された.
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