研究課題/領域番号 |
08307021
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
久保田 俊一郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00260480)
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研究分担者 |
小原 政信 広島大学, 理学部, 助教授 (60132479)
堀 久枝 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (80014190)
一瀬 雅夫 東京大学, 医学部・付属病院・内科, 助手 (50143425)
山本 一彦 東京大学, 医学部・付属病院・内科, 教授 (80191394)
脊山 洋右 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90010082)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1996年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 細胞外マトリックス / ラミニン / TIMP / 腫瘍マーカー / 肝臓癌 / 胃癌 / 予後因子 / MMP |
研究概要 |
マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP-2およびMMP-9)や細胞外マトリックス構成成分の発現様式の多様性を用いて、炎症、癌、膠原病の診断や病態把握を行なおうという研究を行ない、次のような成果を得た。 成果のまとめ 1)血中および脳脊髄液のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP-2およびMMP-9)の定量法を、ザイモグラム法およびAdobe photoshop,histogram解析を組み合わせることにより確立し、臨床材料に応用し、この方法の有用性を示す結果を得た(個々のデータは下記参照)。2)ラミニンおよびメロシンの抗体を作成し、EIA法(酵素免疫法)を確立しつつある。この抗体を用いた免疫染色法を確立し、臨床肝臓癌標本へ応用した。肝臓癌の分化度(I,II,III,IV)によりラミニンのα、β、γ各サブユニットの発現が異なるとの結果を得た。3)血中MMP-9が消化器癌(胃癌、大腸癌、膵臓癌)の病態把握の指標となるとの結果を得た。特に胃癌(49例)においては、MMP-9値が300以上と以下で生存率に有意の差があるとの結果を得た。血中MMP-2も有用であったが、MMP-9より劣るとの結果であった。胃癌において、血中CEAとの比較を行い腫瘍マーカーとして血中MMP-9がCEAより有用である結果を得た。4)MMP-2、MMP-9、ラミニン各サブユニットのmRNA発現を定量するためのRT-PCR法を確立した。5)マトリックスメタロプロテアーゼのインヒビターであるTIMPのmRNA発現を定量するためのRT-PCR法を確立した。6)種々の脳腫瘍の脳脊髄液のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP-2およびMMP-9)を定量し、脳腫瘍悪性度の指標となることを見出した。特に、MMP-9が、glioblastomaで高値を示し、有用なマーカーとなることが示された。7)人癌をヌードマウスに移植し、ヌードマウス体液中あるいは組織中の各プロテアーゼ及びインヒビターの測定の予備実験を行なった。
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